月はどっちに出ているか

 以前海鷹亭付近で、島と半島の間の水平線に日没がみられるのはどこか計算で求めようとして、それほど簡単ではないことを思い知ったことがあった。
 アマチュア科学者には、地球儀を、現在地がてっぺんになるように、またその北極が北(磁北ではなく、真の北極)に向くように戸外に設置すると、今の太陽の赤経を測定したり、太陽に照らされている部分の経度方向の長さを測定することで今日の昼の時間を測定できたり、今太陽が天頂にある地点を「測定」できる(「万能日時計」)という記事が載っていて、なかなか感心してしまったのであった。それでも、もう少し簡単な(というのはデジタルな)解はないものかと、忙しい時に気になってしようがないのである。
 で、その答えは実に月の高度・方位角についてにあった。この計算式で(λ , θ )≡ 経度(東経を+)・緯度は、電子国土地図から得るとして、問題は(α , δ )≡ 月(に限らず目標の天体ということであるが)の赤経赤緯をどうするかである。正確にはジェット推進研究所JPLの高精度な暦を使うということらしい(Pasadenaまで行ったわりにこういう大事なことを知らないとは困ったものである)が、筆者にはこちらの数表のほうがありがたい。
 というか、国立天文台にはちゃんと求めるものがあるのだった。これはすごい。ところで、太陽が南中する時刻は4月1日(12:22)から徐々に早まり5月2日〜27日まで12:15となり、その後また遅くなっていくわけですが、これはどうしてでしょう?万能日時計で1年かけて測定はできるけれど、必ずしも説明はできない現象かもしれない。答えは、こちらで。[地学]

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