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「日本では古来より、丹念に作ったもの、入念に使い込んだものには霊が宿ると言われている」で始まる《名品再生》に、Brompton C Line Urban (S2L)が再登場して…
フレームが大破したBianchi ML3 Reparto Corseを、4月にリストアしていただいたお店のご店主に見ていただいて、フレームの修理再生や交換の可能性について相談するつもりであったのに、猛暑でサボっていたのを脇からナッジされた。
それで、陽の翳ってくる頃から歯ブラシとタオルを使って灯油でこびりついた泥や砂を落とす。一応はピカピカ(残った砂でジャリジャリ)になる。一旦灯油をとばしてPTFE Lubeを差す。Made in Italyのカンパニョロのコンポは、別のフレームに移植してでも残したい、と思い詰めるほど素晴らしいのだが、大破させたのであるから入念に走り込んでないのは丸わかりである。
後日記(2024-09-11)>PTFE Lubeを差したら、スムーズさが復活した。しかし、まだまだ隙間の汚れが取り除けてなかったためか、残存している砂がギアを削っているのか、みるみるルブリカントが真っ黒になる。5-5-6を仕上げ吹きして真っ黒な滴を古タオルで拭き取る。チェーンやギアは、パーツ単品としてしっかり洗浄してあげないと魂を込められないのであろうが、猛暑ゆえ本日はここまで。
川上和人《無人島、研究と冒険、半分半分。》
NHKの西之島、南硫黄島の探険生態系調査研究のドキュメンタリー番組に登場され、調査で明らかになった生態系や鳥類学について面白く、またわかりやすく解説してくれる著者が、番組では語り尽くせなかった面白さをまとめた一冊である。伊豆諸島や南硫黄島の生態系のみならず、研究者の生態系についても実に綿密な観察と分析が書き込まれている。というような書評はおそらくネットにあふれているに違いない。
ともかく面白く、届いたハンモックに寝転がって夜ふかしして一気読みしてしまった。
しかし読み進むうちに、筆者自身の「美しい場所の探険と研究」も、このように「半分半分」でワクワクしながら命がけで進めなければならないと悟らされ、居ずまいを正して読んだ。
加えて、筆者の購入した中古本(すみません)には、イースターエッグが隠されていた。信濃毎日新聞の東直子さんの書評(2023.12.10(土))の切り抜きで、前のオーナーさんの掲載日の鉛筆メモつきが挟まっていた。これまたうれしく拝読し、しおりに使わせていただく。
美しい場所を探険するのは価値がある
《人類月に立つ》の《ガリレオは正しかった(Apollo 15号)》の回で、ミッションの検討会議の席上、2つの着陸候補地点をめぐる議論をおさめ、アペニン山脈の麓のハドレー谷に決定した際の(たしか船長の)サウンドバイトである。
と理解していたが、Wikipedia(あるいはその引用元の《Two sides of the Moon》)によるとこれはDavid Scott船長の発言で
(Hadley) had more variety. There is a certain intangible quality which drives the spirit of exploration and I felt that Hadley had it. Besides it looked beautiful and usually when things look good they are good."
とあまり切れ味鋭いタンカではない。着陸時の安全を心配して別の候補地を推した反対者の心情に配慮して、David Scott船長はしっかり言葉数を尽くして説得したのだろうか。気配り者だったのかどうか、原典にあたって調べる日が来るだろうか。
たとえ月に行かなくても、人生いたるところに美しいランドスケープがあり、探険すべき場所がある。そういう意味では、このブログのほとんどのエントリには《美しい場所の探険》タグを打てるかもしれない。今後も探険は続く。Bianchi ML3 Reparto Corse(13) 後悔先に立たずの再発明
ML3 Reparto Corseは、フレームのヘッドチューブが半分めくれながら割れて、筆者を衝突の衝撃から守ってくれた。その安心感と、20代の頃からの憧れのCampagnoloのコンポの精密度に惚れ込んでいる。よい自転車に巡り合えた筆者は果報者である。
とは言え、ハンドルがいつ制御不能になるかわからない。代替の移動手段として老母が使わなくなったママチャリを確保はしたが、挙動があまりにも重い。廃品回収は時期尚早であった。
「虎穴に入らずんば虎児を得ず」の再発明
昨年末に購入したONEXPLAYER Ryzen版は、約半年の間、evernoteを安定稼働できた唯一のPCで、手放せなかった。しかし、他のPCでevernoteの安定動作が確認できるようになった6月頃から、ゲームの趣味のない筆者は、UM780 Proの購入に合わせての売却を計画した。売却の準備のためには、筆者の個人情報を消去したり、筐体をピカピカに磨いたりしなければならない。
マニュアルをよーく読んでみると、工場出荷状態に戻すには、起動時にあるボタンと音量UPボタンを長押しして、BIOSでブートメディアが選べるようにして、本体SSDの中に隠されている回復パーティションのリカバリイメージからブートして行うようにと、(また、もしそれを行わずに回復パーティションを壊したら国内販売正規品に限ってのみ修理対応するとも)書かれている。
しかし、筆者は、それを読まずにWindows 11の一般的な方法にもとづいて個人情報を消去する作業に着手してしまった。すなわち、USBフラッシュディスクにWindows 11リカバリメディアを作成し、BIOS画面からこちらをブートして、2 TB SSDの中の回復パーティションを消去し、ディスク全体をフォーマットした上でWindows 11を新規インストールしてしまった。こうすると、様々のデバイスのドライバがあたっていない状態のOSが立ち上がってくる(そこでまず無線LANのドライバをあてることができれば、後のドライバはONEXPLAYERのサイトからダウンロードして工場出荷状態に戻すことはできる)。
壊してしまった隠れ回復パーティションのディスクイメージがダウンロードできれば、リカバリが終わった段階でばっちりドライバのあたった工場出荷時状態に戻すことができるはず、と調査してみるが、現時点では虎穴(中国最大手のクラウドサービス)にログインせずに虎児(ディスクイメージ)を得る方法がないことがわかった。それで、国内の指定修理業者様にお願いして、検査料、工賃に加えて往復の送料しめて約1万円を払って内蔵SSDの内容を出荷時の状態に復旧していただいた。
修理から返送されてきたものを持参して、買い取り査定を受けた。
その査定額を聞いて―高い授業料を払った感慨はあるが―退役前後の書類の整理で大変世話になったことを謝しながら、売却承諾のサインを行う。
退職して引き上げた物品の整理
退職にともない、私物を一斗缶が2つ入るサイズの段ボール箱に入れて搬出したら12箱になった。これを脊振周治院玄関のあがりまちに積み上げて整理を進め、ついに5か月かかって本日最後の箱をたたむまでに至った。
日常で使う用品・図書は男の隠れ家に収納した。余剰分となって燃やせるゴミ・不燃ごみとして処分してしまったものもあるし、UM890 ProやGPU導入のために売却したものもある。
書類はスキャンした後、どうしても保存しなければならないものはファイルし、筆者自身の個人情報に関わるものについては書類廃棄サービスを利用し、残りは資源リサイクルに回した。
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新規蔵書(8月受け入れ分)
8月は、Llama 3.1用の機材調達や実験に時間と資金を費やしたため、蔵書受け入れは5冊にとどまり、しかも1冊も読破できていない。