PA設備の不具合で見えてきた二つの自由

 プレゼンをうまく進めるのに、忍び寄る眠気を振り払うには(内容や構成はさておき)声(の量と質と)が大事だと思っている。
 ところが、プレゼンは10分の休憩時間をはさんで続いていくため、朝イチ昼イチならともかくワイヤレスPAユニットのバッテリが途中で切れてしまう。これは大いなるストレスになっている。さらに、ワイヤレスユニットの外付けピンマイク端子にどうしても筆者のTED風マイクのミニプラグが入らないのも、気分が高揚しないポイントになっている。

 備え付けのアンプユニットには、ワイヤレスマイク(UNI-PEX社製品解説ページの表記にならえば「舞子」)が2系統使えて、そのほかにワイヤードマイク(3極大形単頭ジャック)を持ち込めば1系統から入力でき、また、LINE入力2系統(1は3極大形単頭ジャック、2はピンジャック×2)が使えることがわかった。マイクをPCにつないでBluetoothでレシーバーで受けたのを入力できるかもしれない。

 そこで、試みに、ステレオミニプラグ(メス)⇒ステレオ標準プラグ(オス)変換アダプタと7.6 mのミニプラグ延長ケーブル
を買って試してみることにした。

 ワイヤレスユニットのバッテリを自前で管理するもう一つの解は800 MHz帯のワイヤレスマイクのユニットを自前で用意することである。 
 7.6 mのケーブルにつながれない自由と、毎回バッテリをきちんと充電していかなくてもすむ自由と、あなたならどちらを選ぶだろうか。
 

舟越保武作品の鑑賞リスト(wishlist)


《はばたき》盛岡市トーサイクラシックホール(岩手県民会館


《はばたき》東京都庁都民広場


《EVE》文京区立大塚公園
NHK日曜美術館《人生で美しいとは何か 彫刻家・舟越保武と子どもたち》(2025-01-12放映)で紹介


《なぎさ》川口市川口西公園


《道東の四季・春》大阪市御堂筋彫刻ストリート


《シオン》神戸市東公園


《渚》


《りんごを持つ少年》、《アンナ》神戸市エ・スタシオン神戸


《花を持つ少女》姫路市大手前通り


《シオン》北九州市戸畑区浅生1号公園

力ずくのスキャン

 駆け出しの頃、職場の備品の定価28000円のアトラスには大いにお世話になった。とても個人の蔵書にできる日が来るなど思いもよらず、職場の同僚とシェアする共通財と思い込んでいた。それでも40年経つとさらに高価になった改訂版が出て、もともと親しんだ初版の古書はamazon.co.jpで送料込み1000円内外で入手できる時代になった。40年前の初版でも、現在のものに引けを取らない美しい撮り方のカラー写真はいまだに古びず、鮮明である。退役してから気がついてプレゼント用に1冊余分に買った。この高画質なコンテンツをデジタル化して白いアサインメント案件に活用したいと思いついた。
 ところが、A4より一回り大きいサイズなので、背中を断裁したところで手持ちのScanSnap iX-1600には通らない。
 手持ちのA3フラットベッドスキャナEpson GT-S640を使う手もないわけではないが、この間2,3ページスキャンしただけで数十分を費やし、あまりの遅さに投げ出してしまった。飽きる前にスキャンし終える自信がない。
 本を拡げてスキャンできる流行りのスキャナをあたってみると54000円で、これは年金生活者の筆者にはかなり贅沢すぎるという葛藤がある。
 しかし、印刷された部分そのものはA4にぎりぎり納っていることに気がついた。断裁機でトリミングしてScanSnapにかかるサイズにして、1時間かからずに1冊まるごと400ページのスキャンを終えることができた。
 終わってしまえば、スキャンする前に物理的にトリミングしておくか、スキャン後にAcrobatでトリミングするかだけの違いでしかなかったわけである。こういう大人の悪知恵がまだまだ働くことに少しほっとしている。

TV朝日《飛んで見にいく謎の島》

 倉敷港の眼の前の謎の無人島について、丁寧な調査とドローンを駆使した探検の記録。
www.asahi.co.jp
 廃墟マニアの方が訪問したYoutubeビデオが一年前に公開されたりしているので、TV朝日取材陣の独自スクープというわけではないようにお見受けするが、百年前の遺構の探検には大変見ごたえがあった。
 銅の精錬の工程で生成する亜硫酸ガスは、当時は環境に放出して拡散させるしかなく、周辺地域に公害を引き起こした。たとえば四阪島精錬所の煙害補償では、今治南高校の前身が設立されていることは子どもの頃に授業で習ったものだった。
www.smm.co.jp
 この島でも居住地域と工場地域を島の両岸に分けてトンネルを通じて行き来していたのは、そのような事情があったのかもと想像してみるのだった。
 本番組は、「ポツンと」の枠でぽつんと放映されたので、アレがいつのまにか中止になって後継の番組?と心配する向きが多かったかもしれないが、そういう位置づけではないようである。ただし、かなり高い水準の取材制作を毎週放映できるように持続するのはなかなか難しいのではないかと考えた。
 しかしながら、セキュリティの面で配慮の必要な情報にはあまりふれずに、歴史の中に取り残された遺構を掘り起こし、知的好奇心を満足させる探検番組の素晴らしい構想提案と受けとめたい。

白いアサインメント案件のち脊振嶺の雪景がもっとも美しく撮れるポイントで撮像

 昨晩から寒波の襲来あり、当地でも1 cm(管区気象台発表値)の積雪を見る。

 心配していたが午前10時過ぎにはほとんど溶けてしまい、白いアサインメント案件は予定通り実施。
 終わって脊振嶺を見ながら帰宅。特製カレンダーの1月のページの画像としてぜひおさえておきたいと考え、機材を整えて新井手井堰あたりに打出てContaxのTele-tessar 300 mm F4の撮像試験。

脊振山山頂付近

 神がかりな性能を引き出すところにはとても届いていない。それどころか、絞り開放で星が円形に写らないような気がするし、絞ると星像の周りにトゲが生えるのが気になってしょうがない。しかし二重星団の星野を絞り開放で撮像した時に、Canon FD 300 mm F4Lレンズでは経験したことのない宝石箱のような色とりどりの星のきらめきに息を呑んで、返品は思いとどまっている。2絞りしてデジタルズームをかけてみると山頂のレーダードームの下の電線がくっきり見えるのに少し驚いた。

計算したい(29)出現語句解析

 一昨日の予選1回目のテストでは、作成者としての筆者の力量もまたテストされた。それなりのパフォーマンスを引き出せたようであることに安心。
 正月の期間を費やして解析した結果から、異文化コミュニケーションというほどでもあるまいが、用語のバリエーションの大きさを痛感した。採用テキストには収載されていないものを見つけたのが思わぬ収穫であり、このあたりを補強していくのが豊かな実りのための道と思われた。明日のプレゼンでは、このあたりの成果をベストテン風に披露することにした。
 一方で、テキストのトークンの中には、OCRの段階で文字化けしてしまっているものも一定数あって、まだまだ正確な出現頻度は捉えきれていないことが気になる。
 誤認識による化け方には、一世を風靡した「化け」→「イ匕(ナ」のような、ある程度再現性があることがうかがわれる。AcrobatOCR認識精度を学習で高められたりしないのかと思いつつ、KHCoderのFAQを拝見しているうちに、文字化けトークンの辞書を作って、KHCoderに読み込ませると、化けたトークンをそのまま1-passで正しいトークンとしてカウントアップしてもらえるようにできるかもという着想を得た。
khcoder.net

今年の年賀状をどうするか2024 (2)「じまい」は20年早い

 この年末年始は、年賀状をいただいたみなさまの負担軽減を第一の関心事として、みなさまへのこれまでのご厚誼、ご交誼への感謝のデジタル化に取り組んだ。
 具体的に最も悩殺されたのは、独自ドメインで年賀状専用blogにアクセスできるようにDNSを設定することであった。ドメインレジストラとblog提供サイトとの連携が必要で、DNSレコードの浸透を待つ間を利用して、今後の「持続可能な生存情報の発信」はいかにあるべきか、ゆっくり考える時間を持つこともできた。
 みなさま(以下受信者と略)の負担を軽減し、持続可能な生存情報の発信のための年賀状のデジタル化の方針は概略、以下の通りである:

  1. e-mailを使うと、ネットワークに大きな負荷がかかるうえに、受信者側で受信確認の返信期待を忖度する可能性が高く、送りつけられた感が重くのしかかる(ので採用しない)
  2. LINEで既読マークがついたら生存確認、というルールで運用されている同窓会もおありと聞くが、閲覧や返信投稿の負担を考えて採用しない
  3. SNSにも受信者の負担増になる仕掛け(いいねとReply)がそれとわからないように組み込まれているので採用しない
  4. いいねとReplyとコメント欄のないSNSとして、トップページの年始挨拶をブラウズできるだけのblogを採用する。閲覧者が簡単にはリアクションできないよう、コメント欄と連絡先メールアドレスとを非表示設定する
  5. RSSにはひびかない更新として、トップページの画像を季節の風景に差し替えたり、タイトルの下に表示されるblogの説明文に災害お見舞いを加筆できる

 
 さらに、トップページのサイドペインで、決して受信者の時間を徒にリアクションやフォローに浪費させることが目的ではないことをさりげなく伝える:

  1. 今後の更新を年二回定期的に行なう予告
  2. 今後発信者側からe-mailでページ更新通知を行なうことはない誓約
  3. 更新情報の取得を希望されるならRSSリーダー利用を推奨

 幸運なら20年ばかり先に、この年賀状専用blogの40枚目のページにデジタル年賀状じまいのお知らせを掲載することが、偏屈者の夢に加わった。

 ところで、神戸大震災30周年に向けて連載が始まった朝日新聞「ネットと災害30年史」の記事のジョン・シュワルツ教授の発言を読んだ。
digital.asahi.com

ネットで当時、探索や発見をした興奮、人々が世界中で交流し助け合えるという驚きを覚えている。今もその体験はできるが、SNSが憎悪とプロパガンダの手段と化し、社会に与えている影響を見るのは悲しい(Prof. John Schwartz, Professor of Practice, School of Journalism and Media, The University of Texas at Austin)

筆者も当時の《興奮》や《驚き》を深い共感をもって思い出し、感激を新たにした。災害時の確認と今般のそれとを一緒くたにするなど、不謹慎にもほどがあるが、今さら「その体験」を時代遅れの仕組みで追体験しようとしているだけなのかもしれないと反省もしている。

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