トンネルドン・耳ツン現象の科学|NHK ザ・バックヤード 知の迷宮の裏側探訪を観る

文化の日に何気なく見始めたNHK ザ・バックヤード 知の迷宮の裏側探訪

 「鉄道総合技術研究所 鉄道の未来を変える最前線」の番組情報で、新幹線の騒音「トンネルドン」を抑えるための走行実験が紹介されることを知って録画を始めた。
 新幹線のミニチュアを実物の速度で走行させてトンネルをくぐらせ、「トンネル微気圧波」のデータをとる実験施設が紹介*1されていた。
 300 km/hでの実験での気圧変動のデータをグラフ表示するiPythonスクリーン*2が大写しになって、気圧変化のグラフから、発車0.03秒後から急激に上昇し、0.04秒後に8~9 Paのピークに達する様子や、その後0.06秒後にかけて‐5 Paまで低下するカーブが読み取れた。
 

思い起こせば…なうなう様「通勤サイエンス」

 それにつけて思い出されるのが、なうなう様の2014年5月の記事「通勤サイエンスー電車でトンネルに入ると耳がツンとなる「耳ツン現象」を、スマホを使って解明しよう」*3である。
 横須賀線の車両内の「耳ツン現象」を解析され、車両の位置によって気圧変化の様相が変わり、耳ツン現象は中間の車両で最も少ないことを見出すにあたり、当時としてはまだスマートホンに試験的に実装されていた気圧センサに着目された。その炯眼に蒙を啓かれる思いで読んだのも、もう12年も前ということになる。
 
あとがきには

新幹線が高速でトンネルに突っ込む際に生じる「トンネル微気圧波」と、それによって起こる「トンネルドン」と呼ばれる現象が有名です

ことがさりげなく言及されている。

 なうなう様が横須賀線車両内で計測されたトンネル進入時の気圧変化は6 hPa/2~3 sであったという。
 おそらく新幹線の走行モデルではトンネルの出口周辺にセンサが置かれているのではないかと思われる。
 実際の走行車両とスケールダウンした実験系の間では動く空気の堆積や粘性の影響が変わってくるに違いないのであろうが、気圧変化(15 Pa/0.02 s)を、仮に変動速度で比較してみると2~3 hPa/sと7.5 hPa/sとなる。運行速度95 km/h*4対300 km/hの等重量の車体の運動エネルギーは、速度の2乗に比例して952 : 3002 ≒ 10倍の違いになるが、それを約5倍に縮めているのが、新幹線の先端の三段形状と理解してよいのだろうか。

参考ページ

*1:現在NHK ONEで配信中のビデオでは8分50秒あたり www.web.nhk

*2:スクリーンショットしようとしても画面が真っ暗になるのでここに画像付きで紹介することはできない

*3:trashbox.homeip.net

*4:ja.wikipedia.org

本ブログではamazon associate広告を利用しています。