師曰わくプロジェクトが気にかかり、ついつい新聞も、参考資料を探す目で読んでしまっていることに気がつく。
「何が本当に価値のあることなのか分からなくなっている時代」に、「犠牲を喜びに変えて生きていける知恵」に気づかせてくれるのが「サグラダ・ファミリアの思想」
という、ネタバレに近い書評にピンときて、ベストセラーになっているという新書を早速取り寄せた。
Arp銀河探検から戻ってきて、一風呂浴びて、ハンモックに横たわって眠りに落ちるまでのわずかな時間で少しずつ読んでみ(て、うちのめされ)たところ、ガウディを紹介する著者の視点が、ガウディを理解し、後継する者としてのそれであって、両手を上げて礼賛する視線ではないことに気がつく。これまでの周年記念誌に収載された、心酔者のフリをした者の稚拙な観察の、あくまでも翻弄される被害者としての共感に媚びへつらう自己中心的な記載からは、理解し後継しようとする気品や気概はほとんど読み取ることができない。
後日記(2025-08-01)>みうらじゅん氏の言葉を借りれば「僕滅運動」が足りないということであろうか。
ベストセラーを狙っているというわけではないが、編集者がメタな視点を持っていなければ、
ものを作る人間をダメにする確実な方法は、全体を考えさせず、細かい作業をひたすら義務としてやらせることです。そうするともう(中略)いかに手を抜くかということばかり考える人が現れ、(中略)杜撰なものができ上がっていく(p. 43)
というような『伝言』に到達することは難しいと思われる。
www2.nhk.or.jp
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この番組の中で外尾氏は
本当にガウディが伝えたかったもの
本当にガウディが作りたかったもの
それはもうガウディの頭の中にしかないんだけど
それを我々はできればつかみ取って形にしていかなきゃならない
ガウディが見ていたもの
ガウディが見ようとしたもの
この隠された空間は
僕はこのサグラダ・ファミリアの最大のミステリーといえばミステリーだけども
大事なメッセージじゃないかと思うんですよね
とおっしゃっている。
(発想が飛躍していることに自分でも気がとがめるので)そういうことも踏まえて(というような書き出しになってしまうが、)ぜひ一度バルセロナに行ってサグラダ・ファミリア教会をこの目で見て驚嘆したいものだと念願するようになった。
後日記(2025-08-27)>見るともなく見ていたNHK-BS4K《世界ふれあい街歩き ワイマール》で、街の建物の壁面のギョエテの格言
古いものを誠実に守る心 新しいものを正しく捉える心を育てよ
Aeltestes bewahrt mit Treue Freundlich aufgefasstes Neue
に、これこそ師曰くプロジェクトの真髄に通じるものと感激した。しかしこのaphorism(金言)は、ネットの格言集には見つけることができない。幸い来週NHK-BSで放映されるので、録画して研究してみたい。
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一方で、求める金言とは異なるが、「つちでもって壁をたたいてまわって、そのつどくぎの頭をあやまたずたたいていると思っている者が少なくない。(「格言と反省」から)」のギョエテの慧眼に驚いた。インサイト発育不全のウォールハンマーには大いに心当たりがあることをここに記載しておく。
