海産物問屋(と児童文学の記憶)の棚卸し

 なけなしの小遣いをはたいて百均で贖った展示ケースや瓶などに、海産物を詰めて商品に仕立てている。
 幼少の砌、父親の借りてきた本で、貝殻であったか、ほとんど売れそうにないものを夜店の屋台に並べて、いかに飛ぶように売れるようにするかという物語を読んだ記憶が蘇ってきた。
 読んだのはおそらく小学校2年生か3年生の頃である。カスタマー行動変容のためのノウハウは、口上を工夫したり、貝殻を丁寧に磨いてみせることであったくらいしか、おぼろげに憶えていない。今で言うところの行動経済学の深奥を何気なく読み飛ばしてしまったことを猛反省している。そのまま追求していけばノーベルローリエートになっていたかもしれないのである。
 それからかれこれ60年近くを経過して、この物語ははたして児童文学の歴史の中で生き残っているのであろうか。筆者の売上にも大いに貢献するはずである…と青空文庫豊島与志雄《市郎の店》を発見。いや、発見されたのは筆者の方だろうか。
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 ノウハウに関して正確に理解して長期記憶に入れてあるのはさすがと自画自賛しておく。ただし、別の、女の子が店番(主人公)で、「唐天竺渡来の(何とか)」と口上を述べるストーリーと入り混じってしまっている。
 後日記(2023-04-21)>海産物問屋のロゴラベルを作成して貼り付けると、少しいい感じになった(と自画自賛)。

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