南方流CDリッピング

 この夏のオーディオシステムの改良で、かなりいい音で音楽を聴けるようになってきた。と自画自賛している。
 Yamaha NS-500のベリリウムトゥイーターでかなり空気感も再現できるようになったのに、ウーファーの方はもう一オクターブ下が出ていないように感じて、いろいろやっているうちにCEOにキレられて、先週末のリッピングの成果のチェックを自粛しているうちに1週間経ってしまった。
 《Sheperd Moons》と《Here Comes the Warm Jets》は、MacBook AirとSennheisar MM-100とで試聴しているうちに、耳が痛くなってしまった。不貞寝しながらiPad Airで読んでいた金田先生の本から、先生が全ての音楽ソースをWAVファイルとしてハードディスクにおさめていることを知った。レコードをA/D変換する際にレベルを高くとることで活気のない演奏を蘇らせることさえできるという。金田先生の単行本は、8冊ほど自炊して、いつでもiBooksで読めるようになっている。これを南方録にたとえると、侘茶はおのずとWAVファイルになるであろう、と心付いて試みに48 kHz, 16 bitのWAVファイルでリッピングし直し、CEOが外出している間にマルチアンプシステムで試聴してみる。
 320 kbps, 48 kHzエンコードのmp3ファイルのファイルサイズより5倍くらい大きくなるが、HiFiberry DAC+カードで96 kbps, 24 bit補間を施した演奏よりも、より演奏者に接近して聴いている感じになる。おそらく時間軸方向にジャギってないということなのだろうが、分解能が向上してリズムのキレがよく、耳が痛くならず、バックの楽器が増えたように感じたりもする。
 「音の聞こえ易さの違い(周波数ごとの最小可聴値)や大きな音が鳴った際に、その直前直後や近い周波数の小さな音が聞こえにくくなる現象(時間/周波数マスキング)等の人間の聴覚心理を利用した圧縮」でロストした情報で、違いのわかるものがあるということだと思われる。
 サイズの大きさや、IDタグがmp3ファイルのようにうまく使えず、volumioで曲名がundifinedになってしまうこと(神経衰弱で曲当てをしなければならない)のは困った点であるが、WAVとして残しておけば、mp3化で失われてしまう音楽をまだまだ引き出すことができるかもしれない。今後ストレージのコストはどんどん下がるであろうから、可能なだけの音楽的情報を保存しておくために、WAVファイルとして保存するのがよさそうに思う。可逆圧縮ファイルとして、ハイレゾのオーディオファイルではFLAC形式を見かけるが、iTunesとvolumioの両方での使い方はmp3ほど便利ではない。

本ブログではamazon associate広告を利用しています。