10時頃起き出すと家族は出払ってしまっている。
本店教育部プレゼンの準備のためにのんびりと《CONTAGION》(2011年公開)を観る。
おそらく新型インフルエンザを想定したMEV-1ウイルスによるパンデミックを想定したストーリーで、コロナ禍の現況をまことに正確に予想できているということで話題になっている。
人類は何度もパンデミックを克服してきた歴史があるので当然といえば当然なのであろうが、SNSを介したデマの伝達についてもそれほど外れていない(ように見受けられる)。また、セキュリティカムの画像を利用した積極的疫学調査も、2010年の段階では先進的であったろうか(刑事コロンボ51話《だまされたコロンボ》1994年にもLA空港のセキュリティ画像をチェックするシーンがあるが、このためにコロンボはVHSカセットを借り出している)
最初に観たのは1978年の梅雨時、大毎地下劇場であった。
eBayでVHSテープで買ったこともあったが、フランス語はさっぱりなので32年ぶりに日本語字幕で観て、さすがにセリフの詳細など忘却の彼方なのであったが、トリュフォーが最後に小学校の先生の口を借りて、ブルカニロ博士のように伝えたかったことが、今になってしみてくる。
人生の早い時期に子どもの貧困にも温かい眼差しを注いでいる作品にめぐりあえたことは僥倖であったと感謝するのである。