記念音楽会のサポート

 昼すぎにアカサカの某国政府機関の入ったビルの会場へ(といってもフクオカのアカサカである。ちなみにフクオカには六本木はないが「公」をプラスした六本松はある。また、人生至る所にあるはずのアオヤマはフクオカにおいてはもっぱら洋服屋さんとして存在する)。普段は語学教室として使われている会場で、カメラ位置を決め、アップライトピアノを動かし、椅子並べ。タメ口をききながら二人で一緒に作業していたおじさんが、このイベントのホストのパリ在住四十年の高名な絵描きさんであることはかなり後でわかったことである。まあそれで、最大限にイベントを克明に記録するために準備に手を抜かないというその志に関しては、すっかりと意気投合したわけである。
 リハと並行して椅子の配置を調節したりICレコーダーの感度調節をしたりストロボのディフューザーを作ってテスト撮影を行っていると、結局コンサート開始まで残り数十分を残すまでとなる。
 ちなみにおされなフロアには、壁と同化していてちょっとわかりにくいが迷うこともないであろうという非常出口の扉があって、非常階段に出たところに灰皿が置いてある。「某国大使の粋なはからい」ということらしい。階段の手すりから横の空間をのぞき込むとこれが1階まで吹き抜けの断崖絶壁になっていて足がすくむ。
 別会場のレセプションで某国大使(←正しくは外務省職員らしい)がスピーチしている模様もNikon CoolPix S8で撮影。筆者は黒のベストにグレーのシャツでノーネクタイなのであったが、黒のベストはややタクティカルテイストにすぎ、雇われカメラマンのコスプレにはベージュくらいのベストを選ぶ方がよかったのかもしれないことを追記しておく。
 それで、コンサートは某国の音楽文化を古典から現代までたどるような、いかにもフクオカの文化人好みのプログラムとなったわけであるが、古典音楽に乗りきれなかった会場が、最後のシャンソンのアンコールで沸いたのに、CEOなどはやや不満もあるようだ。散会後そのままICレコーダーを車のカーステレオにつないで2時間のタイムラスプで実況を聴きながら帰ってきて、夜なべ仕事で演奏中の部分をトラックとして抽出できるように切れ目を入れ、seflish-gene music第三弾の縁起モノCDのオーサリングを終了。[ライブ]

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