新春の長垂は…



  一向に検査値も好転しないまま、年末年始には運動不足のまま食べ過ぎたことを後悔して、本日は長垂方面へ修行に出ました。
 もともと10年ほど前、長崎の学会の帰りに一泊して紫色のリチウム雲母を採りに来たことがあります。そのときは故草下英明氏の鉱物の本を参考にやってきたのでしたが、道を間違え、藪漕ぎして途中まで上ったところで雨は降り出すし、石は見つからず、退路に迷うはで、大げさに言えば死に物狂いで崖を這い降りてやっと生還したような、散々な目に遭ってしまったわけなのです。そんな、高い山ではないのですけどね。
  新たな年の初めにあたり、人生の再スタート地点である?その場所にもう一度行ってみようということであったのですが…海岸沿いの国道から公園のところに自転車を止め、当時の記憶を頼りに山道を登っていきますと、何やら石をぶち掻くハンマーの音が!?音の主は、ご近所(四箇田)にお住まいの初老の男性で、本格的な鉱物採取用ハンマーに、ナップサックからは採取した鉱物を包む古新聞紙がのぞいており、じべたに胡坐をかいてぶちかいてはルーペで確かめておられるところなど、かなり心得のある方とお見受けしました。やおら同好の士が現れたのでとっても喜んでくださったのですが、まあ、こちらが高校の地学部のレベルとすると、博士レベルの方です。話がかみ合わないというか、もう勉強不足でゴメンナサイ、という感じでした。
  おっしゃるには、自分も10年ぶりにやってきたら、最近大人数でやってきて、大急ぎで採集をして帰った連中がいるということなのです。それもかなり手際がよくて、大きなハンマーで砕いて荒選りをし、よさそうなのは谷に持って下りてきれいに洗ってある。エエものは根こそぎ持っていったようだが、残った石もぶちかいてみると、燐灰ウラン鉱らしきものとか見つかるので、日暮れまで叩いてみる。ということでした。
  新春の里山にハンマーの音が響くというのも、悪くないです。しかし、こちらはデジカメの装備はしていてもハンマーは持っておりません。おまけに猟をしているのか猟犬が走り回ったりしております。よさそうなのを2個ほど捜して失礼しました。
  その初老の男性とは、お互い名乗りもしないまま引き上げてきてしまったので、名刺交換しておけばよかったかな?とちょっぴり悔やんでおりますが、私の予感では、来週あたり再会できそうな気がするんだな、これが。

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