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放映を録画して、昼食の時間の間だけ細切れ視聴し、見終わったら一週間経ってしまっていた。
冒頭いきなり野外オペが始まって魂をぐっとつかまれた。つかまれながらも、結局今日までかかって見終わっての感想は、手塚作品原作の世界観をほぼそのまま再現し、登場人物の心理描写は、原作のコマの間を丁寧に内挿して大変考えさせられる素晴らしい脚本であると思った。ネットではキリコを女性のキャラクターにしたことで賛否両論があることを後に知ったが、原作が発表された頃は作者を含めて所謂元軍医が働き盛りの時代であったと考えられ、そのまま令和の時代に出没されても困ったに違いない。違和感を残しながらキャラクター設定に苦心されたこともまた素晴らしいと考えた。
今回は特殊メイクなどでかなり製作費がかかったのであろうが、ぜひ続編を見てみたい。その際には作者が『U-18は知っていた』で予見していた、AIと人間との共生もぜひ取り入れていただきたいと願うものである。
なお、外科器具メーカーがスポンサーになっていた加山雄三・ジャックと比較すると手術室の描写はさらっとしていたが、手術用の手袋をはいたまま不用意に顔の汗をぬぐったりするようなシーンはなく、ピノコの白衣の袖が長すぎるほかは安心して観ることができた。
この機会に「加山雄三のBJ」のBDを廉価版で出していただけないだろうか。