40周年を迎えたMike Oldfield: Tubular Bells

 amazon.co.jpで購入した2003年デジタルミックス版のCDが到着。
高校1年から2年に上がる春休み、修学旅行から帰ってきてからであったように記憶するが、友人に30 cm LPレコードを借りて聴いたのが、筆者のMike Oldfield入門なのであった。そのライナーノートは、落流鳥氏によって書かれていたと記憶する。最初に発売されたの(ということはリチャードブランソン氏のVirgin recordsのスタートアップ)が1973年5月25日ということなので、筆者は10か月遅れで「新譜」に接したことになる。30周年記念のCDを10年後に買っていることから考えて、ネットワーク環境など影も形もなかった往時、ロンドンから愛媛の田舎に流行がやってくるまでのタイムラグとして10か月は短い方ではなかっただろうか。
 LPレコードの1面に1曲という時間の中で、オーバーダビングによって濃密に重ねられた音によって初めて表現される世界というものに魅了されて、はや40年ということだ。CDでもmp3でも、part 1からpart2への遷移に、レコード盤を裏返すという儀式がなくなってしまって、その裏表に刻まれた別の世界観を往還する区切りがなくなってしまったように思う。というようなことを言っていると古いといわれそうであるが。
 なお、初期のレコードのレーベルはRoger Deans氏の天然色バージョンなのである。Virgin recordsの日本発売元が、日本コロムビアからビクターに替わった時に、そっけないものに変わったと記憶するのであるが、50周年記念バージョンではぜひ天然色のレーベルも復活してほしい。これは、公式にはレコード会社の移籍のため、実現は難しいのであろうが、いまどきCDのプレスや盤面印刷は筆者のようなアマチュアにでも可能なコモンスキルである。それがこの40年の技術の進歩というものであろう。
 

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