高齢者割引運賃の科学

 高齢者になると、交通機関の割引運賃が利用できる。当地での割引についてまとめてみた。
 福岡市市営地下鉄は全線乗り放題になるちかパス65(1か月6000円)、西鉄バスグランドパス65(1か月6300円)では、ほぼすべてのバス路線に乗れ、高速バス・特急バスも比較的近距離の指定路線なら半額、西鉄電車運賃もNimocaポイントへの20%キックバックという割引がある。いずれも専用のICカードを持たされ、スマホに移し替えはできないのが欠点だろうか。お得なのか、そうでないかは利用頻度や利用路線によっても変わる。
 ちなみに筆者が天神まで往復するのに、最寄りバス停から地下鉄駅前バス停まで(往復)420円、最寄り地下鉄駅から天神まで(往復)600円である。月に10往復以上するならメリットが出てくるが、どうだろうか。逆に今月はパスを買ったので毎朝ビーチコーミングに行って元を取ろう!というのなら励みになりそうかもしれない。また、グランドパス65には誕生日の前後1ヶ月なら、一回限り(つまり一生に一度だけ)1か月券を安く買える特典があった。特典が失効して3ヶ月も過ぎてから気がつくのは悔しすぎる。とは言え、気がついていてもまだバス乗りホ生活には程遠かったに違いない。
 航空会社では、スマートシニア空割(ANA)当日シニア割(JAL)マイレージカードを持っている高齢者で使用可能である。予約できるのは「搭乗日当日(0:00)~出発時刻の20分前まで」、「空席待ちは承れません。」というのである。どのような高齢者が利用することを想定しているのか、筆者には想像できない。旧友の急の不幸に駆けつける高齢者とか、一応支払いまで済ませたチケットを安全牌にして、当日それをキャンセルしてできた空席をスマートシニア空割で取り直すような綱渡りのできる、時間に余裕のある高齢者とかだろうか。JALカード会員は、55才以上になるとJMB G.G WAONカードがとれて、主に陸マイルが貯められそうである。
 JRは、ジパング倶楽部(年会費3,840円)に入ると全国のJR線のきっぷが年間20回まで最大30%割引、JR西日本線のきっぷがネット購入で何回でも30%割引となる。ただし割引が適用されるのは「4月27日~5月6日、8月10日~8月19日、12月28日~1月6日の全ての期間」を原則除外した期間で「片道・往復・連続いずれか201キロメートル以上ご利用の場合」である。フリーランスで年間20回も往復201 kmを超える旅程で国内を飛び回るような仕事がいただけるようになるのかはっきりしないが、open art tourismのために一応確保してみることにした。
 なお、70歳になってからは、高齢者乗車券(福岡市交通用福祉ICカード、居住地によっては利用可能な別の種類の券)が福岡市から支給される。5年の辛抱である。これもスマホには格納できないのが残念であるが、そのうち変わるかもしれない。
 さて、65歳になって数日のうちに送られてきた介護保険証は、懐かしい昔のままの厚紙3つ折りの体裁のものであった。人口の1/3の人が持っているはずなのに、これがマイナンバーカードに統合されていないとはけしからん、というような国会論戦になっていないのはどうしてなのだろう。高齢者とはデジタル難民だから紙のほうが扱いやすいだろうという忖度だろうか。まん中の子が贈ってくれたパスポートケースに入れているが、今後もマイレージカードやジパング倶楽部会員手帳などもあわせて格納するようになるのだろう。60歳でもらったときには想像もしていなかったが、こういう後々感謝される心遣いがなにかのヒントになるのかもしれない。

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