週末BibDeskのマニュアルを読んで使ってみながら、しみじみ思い出したのが三十数年前のある日、OS-9やN88-Basicマシンを使いつけているところにMac IIが届いてGUIを前にどうしてよいのか途方に暮れた時の感覚であった。メニューが日本語にならないことも関係するかと思うが、どうすればどうなるのか、まったく見当がつかないのにはおそれいった。
BibDeskのStatic Groupは、手動で文献を放り込んでいくグループであることがやっとわかって、一編の論文をいくつものStatic Groupに仕分けできるところはEvernoteのtag同様に使えるのであろう。などと、年を重ねて初めての体験ではないところが亀の甲である。Semantic Scholarでライブラリごとの文献を一括して
BibTeX形式でエクスポートして、
保存(ダウンロード)したbibファイルをBibDeskのDatabase > New Static Groupで開いたペインにdrag & dropして
Static Groupで管理するところまでできるようになった。これは、基本的には、エクスポートした時点のSemantic Scholarのスナップショットを移しただけのことである。
Semantic ScholarのAIが毎日メールで2〜10数編の文献を勧めてくるのを、ブラウザでページを開いてDOIのURLをコピーして、BibDeskに戻ってPublication > New Publications from Clipboard...で登録できるのも、考えようによってはEvernoteより一手間かからない。
さらにRSSで自動的に文献が追加されたりする延長線上に、朝Google Nestが目覚ましに新着論文のエントリを音声読み上げしてくれて、iPadを開くと、さっき指定した新着文献がReferenceで表示されたり…というような「コンピュートピア」を夢見てしまうのである。
後日記(2022-11-06)とは言うものの、Semantic ScholarからダウンロードされるBibTeXファイルは、きわめてplainで、PubMed版のようにAbstractが含まれていない。このことは、BibDesk経由でReferenceで新着おすすめ論文をフォローしようとするとかなりディスアドバンテージと言える。