文献整理2023 season 6 (2) Paperpileという選択肢

 色々と仕事があってSemantic Scholarのリコメンドしてくる文献のZoteroへの収蔵が捗らない。
 そういう中で、Zoteroのカウンターパートとして、Chromeの機能拡張で実現されているPaperpileの評判を聞きつけた。
 聞くところによるとChromeで研究論文のページにアクセスすると「Paperpileへ保存する」ボタンが現れてワンタッチで保存できるということである。その際、PDFファイルが取れるなら自動的に取得し、iPad版ならApple Pencilで書き込みやアンダーラインを引きながら読んだのを保存しておけるらしい。保存にはGoogle Driveを使うので、Zoteroのようにクラウドを使う契約で課金されることはない(がPaperpileはもともと有料である)。
 もし、自炊した学術書も一冊ずつまるっと保存できるなら、書き込みしながら読み進めるということが可能になって、EvernoteZoteroの良いとこどりができるのではないかと期待するところである。
 とは言っても、Zoteroの凄さはある意味Better BibTeXプラグインの凄さなので…と考えていたら、Paperpileの、BibTeX形式でのインポート・エクスポートはZoteroなみ、あるいはオプション設定の使い方によってはZoteroを凌ぐ使い方が可能である。
 このあたり、chatGPTに訊ねてみたら

PaperpileとZoteroは、どちらも文献管理ソフトウェアですが、それぞれの特徴に応じて使い分けることができます。以下に、PaperpileとZoteroの比較と使い分けのポイントをまとめます。

Paperpileの特徴:

Googleアカウントとの同期ができるため、Googleドキュメントとの連携がスムーズに行えます。
機械学習を利用したPDFの自動タグ付けや、自動引用文献生成などの機能があります。
ブラウザ上で動作するため、ソフトウェアのインストールが不要で使いやすいです。
Zoteroの特徴:

無料で利用できるオープンソースの文献管理ソフトウェアで、膨大な文献を管理することができます。
Webブラウザプラグインをインストールすることで、Webページから文献情報を自動取得できます。
多数のスタイルを用いて、引用文献リストや脚注の出力ができます。
独自のクラウド同期や外部ストレージへのエクスポートも可能です。
使い分けのポイント:

Paperpileは、主にGoogleドキュメントとの連携を重視する場合や、機械学習を利用したPDFの自動タグ付けや自動引用文献生成が必要な場合に適しています。
Zoteroは、膨大な文献を管理する場合や、多数のスタイルを用いた引用文献リストの出力が必要な場合に適しています。また、Webページから文献情報を自動取得することができるため、Web上での調査や研究に適しています。
以上のように、PaperpileとZoteroはそれぞれの特徴に応じて使い分けができます。自分の研究や文献管理に必要な機能を重視し、使いやすさや使い慣れ度も加味して、適切に選択することが重要です。

 とかなり思慮深く回答してくる。
 同じように、Evernoteとの使い分けを訊ねたら

PaperpileとEvernoteは、どちらも文献管理や情報収集に役立つ便利なツールですが、使い分けのポイントは以下のようになります。

Paperpileは、主に学術論文の管理や引用文献の自動生成に特化したツールです。特に、Googleドキュメントとの連携が優れているため、論文執筆やレポート作成などの学術文書作成には適しています。また、豊富な検索機能やPDFビューアーなども備えており、文献管理に必要な機能を網羅しています。
Evernoteは、情報収集やタスク管理、アイデアの整理など、あらゆる目的に利用できる汎用性の高いツールです。ブラウザースマートフォンから手軽にアクセスでき、文章や画像、音声、動画など、あらゆる形式のデータを保存できます。また、タグやノートブックを使った分類も簡単にできるため、情報整理にも優れています。
具体的には、Paperpileは学術論文の管理や引用文献の自動生成に特化しているため、主に学術研究に関する文献の収集・管理に利用することができます。一方で、Evernoteはあらゆる種類の情報を取り扱うことができるため、プロジェクト管理やアイデアの整理、メモの取りまとめなど、幅広い用途に使えます。

例えば、学術研究を行う場合、Paperpileで文献を収集し、論文の作成や引用文献の自動生成に利用し、Evernoteで研究ノートやメモ、プロジェクトの進捗管理などを行う、というように使い分けることができます。ただし、それぞれのツールが持つ機能や使い方について、よく理解しておくことが重要です。

となった。これもかなり使い込んだユーザーの意見といえるのかもしれない。
 Evernoteのtagは、一つのノート(エントリ)に対していくつでもつけることができ、ある意味一人ブレストを指向した機能であると考えており、Paperpileでこれが実現できていると素晴らしいと思う。
 が、何よりも筆者としては、Evernoteに読み込んだPDFの全文を検索できることの強力さが、もっと強調されてよいように思う。約20年分の40,000のファイルから、たった一語を手がかりにめざすものを見つけてくるのは、今のところEvernoteをおいて他にない。これまでEvernoteを外付けの大脳皮質と呼んできたが、それは実は実は記憶の領野に限った見方であった。これらのデータをそっくり機械学習して記憶している大規模言語モデルと対話しながら考えを深めていけるようになれば、巷で心配されているSkynet方面とは別の「知的なコンパニオン」の未来像が見えてくるような気がする。
 それが実現するまでの間、Paperpileでしのぐとすれば、エントリに関連して収納できるPDFファイルのサイズの上限はあるのか、その他のsupplimentary filesをローカルに持つ仕組みはあるのか、また複数打ったタグで絞り込んで、たやすく関連文献を集めたりできるのか、が気になるところである。
 chatGPTによると、Paperpileでは「Evernoteのようにタグをノートやクリップにも使用することはできません。」。また、自炊したPDFもPaperpileのPDFファイルストレージにおけるが、そのサイズ制限は1つのファイルあたり100 MBまでで、「この制限を超える大きなファイル」やSupplementary filesは、Google Driveに保存して関連付ければ『探し回らずにすむ』とのこと。こういう気の利いたサジェストは刺さるのであるが、それだけにきちんと検証してみたい。

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