在宅勤務環境整備

 リビングのソファでラップトップで作業していると、人の出入りもありどうしても集中できない。ちゃんと椅子にすわってデュアルディスプレイに書類を広げないと仕事にならないのを痛感するようになった。
 在宅ワークスペースがほしいと発願して考えてみると、脊振周治院には「おとうさんの書斎」というふれこみで作られて、家族が半分いらなくなったものを何でも放り込む物置と化した3畳のスペースがあり、以前ホームリファービッシュしたMac miniも27インチデュアルディスプレイとともに使えるようにしてある。
 少しずつ片付けて椅子に座って作業できるスペースを作って、早速作業を始めたらあまりに動作がもたつくのにしびれを切らしてしまうのである。そんなに大きくもないExcelの表のセルのデータを修正しようとクリックしたら、1分ほどくるくるカーソルで待たされ、ハエの止まりそうな筆者のキー入力に漢字変換が追いつけなくてまた1分ほどくるくるカーソルで、これでは仕事にならない。
 新型Mac miniを導入すると10万円程かかるようであり、今の時点ではちょっと用意できそうにない。Mid 2011のMac miniは、macOSもHigh Sierra (10.13.6)打ち止めのビンテージものであるが、考えようによってはScanSnap S1500のドライバ・ソフトが使える最新のmacOS機という見方もでき、セキュリティに配慮すればそれなりに存在意義があるということになる。以前ホームリファービッシュしたときに、音楽CDのリッピングデータの保存用にSSDを増設するという認識で、それ以外の仕事で使うことがなかったため、SSDを増設したきりシステムディスクをHDのままにとどめたためパフォーマンスがもたつくのではないかと心づいた。
 SSDから立ち上げるためにどうすればよいか。「システム環境設定」を開いて「起動ディスク」でHDからSSDに変更すればよいのだが、実はこの時点でSSDが候補に上がっていない。システムフォルダをSSDにまるごとコピーしてしまう*。というのでもモダンなOSはうまく動くまいと観念してAppleのヘルプのページを参照し、「ディスクユーティリティ」でSSDのデバイスを一旦初期化(消去)し、GUIDパーティションマップを切り直して、appleのサイトからダウンロードした10.13.6インストーラーでOSをインストールするという手順を踏む。
 なかなかはかどらずイライラするところであるが、待ち時間を利用してガラス窓の拭き掃除をし、網戸を外して洗い、棚から美白したままになっていたMacintosh Keyboard II (E)を出して、しまい込んでいたiMate ADB-USBアダプタを探してきてつないでみる。今となってはキータッチにあそびがあって少しひっかかる感じなのが気になったが、打鍵しているうちにこなれてスムーズさが戻ってきた。実に1988年1月に購入してから32年経っても使える馬の鞍である。NeXT non-ADB keyboardと比較すると、こちらのほうが心持ちストロークが浅いように感じる。デイジーチェインした初代ADBメカニカルマウスは半分ホイールが固着しているようであるが、カーソルが少しだけ動いたのを確認。ただしマウスはボールが転がらなくていらいらするビンテージものよりもmighty mouseが圧倒的によい。
 SSDのOSが立ち上がると、くるくるカーソルはインストールされなかったのというくらい待たされる時間が激減。今度は頭の思考スピードが律速段階になる。
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後日記> 漢字TalkからSystem7の時代だろうか、一度ハードディスクから立ち上げてメモリにRAM diskを作り、そこにシステムをコピーしてそれを起動ディスクにして再起動して、爆速を喜んだりしたものであった。

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