それでも古いキーボードを捨てられない

 この連休は実に天気がよかった。それを利用して、自宅にあったApple Keyboard (J)の美白を試してみた。近所のイオン系スーパーでトップバリューブランドの酸素系漂白剤を買ってきて、ネジをほどいて取り出したカバーを浸し、日の当たる場所に2昼夜と1日置いておいたところ、顕著な効果を認めた。
 そこで欲が出て、Apple Keyboard (E)キーボードの方も美白を試してみようと考えた。ちょうど10年前に新しい「鞍」に乗り替えた頃には、すでに上部カバーとスペースキーがヤケているとの記載がある。当時はタバコのヤニであると思っていたが、どうも遊離したブロムの色らしい。その後の10年の間で新たにヤケ始めたところはなさそうである。初代のApple Mouseも立派なヤケ具合である。
 マンマシンインタフェースデバイスは、カウボーイにとっての「鞍」に相当する。途中で馬が死んだら、その屍骸は置いていくが鞍は担いでいく。Apple Keyboard IIキーボードも購入後25年経って、もちろん一緒に買ったMac IIもトリニトロンモニタもその後につなぎかえて使ったPerforma 5220もPowerMac 8100も既に手元にはない。それどころか、25年前からずっと動いている家電製品は冷蔵庫の他にはVoyager 1号機2号機くらいのものである。
 ADB-USB変換アダプタ(iMate)も一日がかりで見つけたので、これでいつでも25年前の鞍に跨がることができるようになった。しかし、もともとはストロークがほんのわずか深すぎて指が疲れるとか、マウスカーソルの精度が出ないとか指先でスクロールができないとかの問題があって使わなくなったのである。今は現行のキーボードとMighty Mouseで何ら不具合を感じていないのであるから、外見だけ美白に成功したとしても、また使う日が来るとは思えないのである。さらにFunctionキーがないというのも(筆者にはそれほど深刻に思えないが)問題になるらしい。
 もう一枚捨てられないのが、non-ADBタイプのNeXTキーボードで、Steve JobsApple computer社を追放されて創設したNeXTコンピュータ用のものである。全体につや消し黒色なので美白の必要はない。Jobs忌に使うと供養になるだろうかなどと考えて捨てられないのだが、ADB-USB変換アダプタでも変換できない。non-ADB NeXT-USB変換アダプタを作ってヤフオクで販売しておられる方がいるらしく、このアダプタで使えるようになるのであるが、いまだbidを入れる栄誉に浴することなし。と言っている間に、Arduinoを間にかませてソフトウェアで処理してしまうというのが、最も近道のようである。このあたりSDRに通じるところがあるようだが、ここまでするかとの感もある。
 

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