PDF文書を扱えるようにしたiTunes=iPapers、かな?

 Appleからのメールで紹介されていたクールなCocoaアプリケーションである、iPapersを使ってみる。医学系といわず、バイオ系であっても「論文PDFのファイル名をPMID(Pubmed によってつけられる論文の固有ID)としていれば、ドラッグ&ドロップでiPapersに管理させることができ」るというのは、かなり便利ではある。これまでは、「筆頭著者のファーストネーム+最初のページ.pdf」と名前つけしてPDFファイルをため込んでいたので、それをキーワードとしてiPapersからPubMedを引いてPMIDを取得し、ファイル名を書き換え(ファーストネーム+最初のページ.pdf→PMID.pdf)、iPapers画面にドラッグ&ドロップしてインポートする作業を繰り返す。
 インポート時にPubMedから取得した文献の著者、タイトル、誌名、巻数、ページの情報は、ローカルに蓄えられていて表形式にディスプレイされる。どれかをダブルクリックするとPDFビュアーがたちあがって件の論文が読めるというインタフェースはiTunesと同じノリである。さらに、iPapersに内蔵されたブラウザでPubMedを検索した時に、ヒットした文献がiTunesのスタイルで表示され、ローカルにコピーのあるものにはさりげなく「取得済み」のアイコンがついていることや、さらに興味のある行をクリックすると該当の雑誌のサイトにとんで、PDFファイルをダウンロードする時には自動的にPMID.pdfのファイル名をつけてくれることなど、至れり尽くせりで、「iPapersを使うためにMacを買いました」という人もきっと出てくるに違いないくらい、よくできている。おそらく自分で使うために書いているのであろうと思われる作者さんに敬意を表したい。PubMedを引きに行っている時に索引語欄をさわるとクラッシュするという癖を知っておけば、普通に使う上で破綻することはない。→最新版(v1.0.6)では解決済みのようである。
 iPapersが抄録テキストも持っていてくれれば、さらに「まい・ぱぶめど」感覚が加速するであろうと思っていたら、ちゃんと~/Documents/iPapers/cache/PMID.xmlにはアブストラクトが含まれていたのであった。
 iTunesの喩えでいえばWin向けのカウンターパートがあって、登録したデータが共用できれば、これは新世代のキラーアプリになるであろうなぁと思われ。せめてデータファイルをExxcelで読み込められれば、とか期待するのだが、~/Documents/iPapers/*.datがバイナリなファイルなので、ちょっと難しそうである。これがXMLであったとすれば…。
 Win版については、こちらをご覧ください。
 

Tags: ソフトウェア Mac OS X 文献整理
本日のツッコミ(全3件) [ツッコミを入れる]

  novuwo [これとってもほしいです。 他サイトでこのソフトのことを知ったのですが、やぢをさんのレビューをみてさらに欲しくなりま..]
 
  やぢを [ところが、winでもシェアウェアながら、RefScout Managerというのがあるんです。登録のしかたは同じです..]
 
  やぢを [今ならPDFを適当にダウンロードしておくだけでGoogle Desktop SearchがPDF文書の中も読んで全文..]
 

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