Current Protocol in Bioinformaticsのしっかりした入門記事「Estaki M et al.: QIIME 2 Enables Comprehensive End‐to‐End Analysis of Diverse Microbiome Data and Comparative Studies with Publicly Available Data」がopen accessになっているのを発見したので、ものの本には「外部の詳しい人に頼むか院生にマスターしてもらいましょう」と書かれている解析を、いちから始めて完全マスターを目指すことにする。
ところが、早速macOSのターミナルでbashコマンドが通らない。PDFに記載されているbashスクリプトを一字一句誤らずにタイプするのだが、(copy pasteで実行したらおそらく2秒で通過するコマンドに)1時間ほどひっかかる。
結果のmanifestファイルを確かめながら、コマンド置換の際にコマンドは「'」ではなくて「`」(バッククォート)で囲まなければならず、ファイル名のクォートとは区別が必要で、タブを打つ時には(MBAの日本語キーボードの場合キーボード刻印に[\]はないのだが)半角の「¥」ではうまく代用できず、[option]+[半角の「¥」]で[\]を出さないといけないことがわかってきた。コマンドの表記はCourierらしきモノスペースフォントで組まれているが、字数が余るところは自動的に改行されて次の行になっているので、これも注意が必要であった。
これは筆者の「(bash)常識はずれ」に責任があるのはもちろんであるのだが、Current Protocolシリーズをバイブルと崇める筆者にとっては、一字一句信奉しているとコマンドエラーが頻発するという事態には、版組した出版社の編集担当者や校正で直さなかった著者にも多少の責任はあると申し上げたいところだ。
後日記(2020.10.3)>本文にも紹介のあるgithubのJupyter Notebookには正確に記載されている。ただし、実行環境(environment: qiime2-2019.10)は最新版よりも3つ古い。
バイオインフォマティクスのプロトコールに関しては、Jupyter Notebookが紙焼きバージョンもPDFバージョンも完全にしのいでいることを実感した。
と同時に、今度解析用にMacBook Proを新調するなら、USキーボードつきにしたいと思った。