来島マーチス

 二昼夜にわたり亡父には愛好者三號でバリバリFMを聴いてもらった。ただし、御棺の中には燃えて灰になってしまうもの以外入れることを得ず、天国でFM放送を聴き続けてもらうわけにはいかなかった。
 その愛好者三號を来島海峡サービスエリアの展望台付近に持っていって海上保安庁海上交通情報放送の周波数(1651 kHz)にあわせると、備讃マーチスがかなり鮮明に入感した。晴れていれば水平線上に瀬戸大橋が眺望できる場所柄、送信所を直接見通しているのに違いない。
 その後走り出した車中で、15分00秒を期して備讃マーチスから来島マーチスに切り替わった。来島マーチスの「各局、各局、…」で始まるアナウンスは、ボーカロイドではなくて、女性職員さんが今治弁で原稿を読んでいるように聴こえてならない。来島海峡大橋の上以外の、今治市内などでは聴こえたためしがないし、しまなみハイウェイを走っていると可聴地域を5分ほどで通り過ぎてしまうので、放送時間帯(毎時15〜30分と45〜00分)にあわず、聴こえないことも多い。おそらく出力5 Wのビームは海峡を航行する船舶に向けて絞られていて、大島の、しまなみハイウェイ沿いの亀老山の稜線に設置されているアンテナが発信源のようでもあるのだが、今度、Lithium Vivi号で大浜の海岸線に出て、うまく録音できれば、と考えている。大浜の潮流信号所の1665 kHzの潮流情報の放送も、そのときの楽しみにとっておく。

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