失いし鍵を求めて

 昨晩海鷹亭にて浅酌の後、ドーム外周を一巡して、脇山口からバスにて帰宅した翌朝、執務室の鍵が見当たらないことに気がついた。着用したスーツやアクアスキュータムのコートのポケットにもたずねあたらず。止むを得ず出社して守衛室からマスターキーを借り出して開錠。
 以前部屋の前のプリンタの脇にマウンテンバイクの鍵を落としたのに気がつかず、一週間近くタクシー通勤したことを思い出して入念に探すが見つからず、マスターキーで施錠して帰宅。
 自宅ではCEOの号令下子どもを動員して捜索した由にて、その結果を踏まえて「鍵は家にはないのではないか」とのCEOの予想にがっくりくる。夕食後気を取り直して、LED懐中電灯を用いてソファの下などをLaw and Orderなみに捜査するが、全くもって見つかる気配なし。
 昨晩の行動を思い返すに、海鷹亭まで利用したタキシーの中でズボンの左ポケットから小銭入れを出したことを思い出した。あの時鍵が滑り出たのではあるまいか。貰った領収書で連絡がつくのではないかと心づき、ポケットをもう一度探すのに、紙片は見つからず。あるいは、ドーム外周のトイレで落としたか…などと考えながらズボンを畳んでいると、カチンと鍵の音がした。スイスアーミーナイフ化した鍵がポケットの布を挟んでポケットの奥にかくれてしまっていたのであった。筆者とCEOとの数回にわたる捜索で発見できなかったほどのみごとな隠れ方に感心。
ポケットの中での身のくらまし方という点では、筆者の商売とも関連する話題かもしれないことを付記。

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