文献整理のモデル

 でまあ、わからないことをキーワードにまとめてGoogleで検索しながら作業を進めてくると、かなり短時間で文献検索システムが稼働するようになったわけである。これはネットワーク上に存在する知識へのアクセスのしかたの一つのモデルになると気がついた。
 あらかじめよくできたインデクスが作られていれば、体系的な目次などなくても検索結果の取捨選択で、正しい知識を得ることができるというものである。今回構築した文献整理システムそのものも、この思想に沿ったものであることは言うまでもない。
 一方で、研究における問題解決というのは、知識を得るということに加えて、また別の作業が必要である。論文に書いてあることがすべて真実ではなく、事実の解釈のしかたに批判が加わって研究が進むということは、時間軸に沿った歴史的なつながりという以上に、ものの考え方が時間の関数であることにつながるし、別の分野の進歩がこちらに反映されるといった、多次元的な広がりをもった構造体を少なくとも頭の中に作らなければならない。
 そういう意味で、文献整理という言葉には、単にPDFをキーワードサーチしたり表示したりする以上のものを期待してしまうのである。
 リアルな世界であれば、論文の束を積み重ねたり、並べたり、順番を変えてみたりして考えているが、デジカメで撮った写真を重ね貼り可で並べてアルバムを作ったりするのと同様に、マインドマップのようなセマンティックネットワークで整理しようとするものかもしれない。その一方で、引用文献をたどっていくのはゲノムワイドな遺伝子ネットワーク解析に近いのかもしれないと思いついたわけである。[配列解析]

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