文献整理2009 season 3 (5) Evernoteを使う

 MindRaiderを用いて、大変素晴らしい文献整理システムを構築することができた(つもりになっている)。何がどうなれば片付くかがわかってきた。すなわち、ある分野のPDF文書の表題の部分が読めるサムネイルがあって、クリックすれば表示できて、さらに論文の全文あるいは特徴を抽出したタグで分類・検索が可能で、オンラインで複数の端末から共有できてオフラインでも使えることが重要なのである。
 MindRaiderではアイディアノートのタイトルを論文表題にして、ノートの本文に論文全文を流し込み、そこからPDF文書にリンクを張ったりしたが、ノートの数が増えてくるとマインドマップは千手観音状態におなりになるので、曼荼羅の構築は最重要課題ではない。
 それを念頭に置いて、灯台もと暗しでオンラインブックマークとしてしか使ってなかったEvernoteにPDFを移して試行錯誤。途中で今月分の無料アップロード容量を越えたのでやむなくプレミアム会員(500 MB/月)にアップグレード。
 それで当面の論文をアップロードしても450 MB以上の余りがある。$5とはいえ、月末に契約したのは何となく損をしたような気になって、軽い気持ちで以前スキャンしたのを放り込んでみると、あっという間に今月のquotaを突破。ファイルサイズの上限である25 MBのリミットを越えたものもあった。まあ、過去四半世紀にコピーした論文が1か月分のスペースに収納されたのでは、あまりに勉強不足と言われてもしかたないであろう。
 PDFファイルをアップロードすると、これが1個のnote(それをまとめるフォルダはnotebookと呼ばれている)になるのだが、そのtitleを論文の表題に変えることができる。これで、PDFファイル名そのものずばりはユーザーから見えなくなるのだが、このPDFをビュアで表示するときはもとのファイル名で呼ばれているので、Evernoteがファイル名を書き換えているのではないことがわかる。MindRaiderではnoteのタイトルをファイル名とするファイルを生成するので、回りくどいタイトルになるとOSのファイル名の最大文字数を超える文字数で問題が出かかったりしていたことがある(タイトルに含まれるクエスチョンマークなどもOSによらず禁句であろう)。論文のタイトルのnoteを作成して、そこからPDFへのリンクを張るMindRaiderと、PDFそのもののaliasネームとして論文のタイトルを指定できるEvernoteとは、画面で見る限りにおいてはほとんど同じである。
 もちろん、論文表題をalias nameとして管理できるだけでなく、著者名ともとのwebサイトのURLもattributeに書き込める。これはMindRaiderで味をしめたsemanticな整理法というべきなのであろう。
 あとは、supporting materialファイルなどをどう管理するかを考えなければならないが、もとのサイトへのリンクは張ってあるので、オフラインでどうしてもその情報が見たい場合のみ困るということだ。MindRaiderにはいくつものファイルにリンクを張れるよいところがあったのだが、ここだけはEvernote 3で実現するのは難しそうである。[文献整理]

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