先日の御堂筋彫刻ストリーㇳロケでは久々にScaniverseを起動して、version3.0.0にバージョンアップされSplatモードが追加されていることに気がついた。試しに使ってみるとなかなかスマートに撮像できたので、結局全てのスキャンをSplatモードで行った。
以前スキャンしたraw dataが残っていればSplatモードで再解析できると読んで、Mesh構築がどうしてもうまくいかなかった作品群のデータをダメもとでかけてみたら、破綻のない3Dモデルが突如現れて感激した。
さらに、顔や指先の表情などが表現に届く精密度で再現されてきたように思われる。素晴らしい。下記は同じデータから2つの解析方法で得られる画像を比較したものである。Meshモードでは、いずれも頭の大部分が吹き飛んでしまうが、SplatモードのAIはいい仕事できている。一方で、鋳肌のディテールの再現では、かなりささくれだったような印象のSplatモードと比較してMeshモードの方が見た目に近く再現されているように思われる。
(笹戸千津子《若き立像'85》左:Meshモード;右:Splatモード)
(阿部誠一《女の子二人》左:Meshモード;右:Splatモード)
さて、raw dataや3Dモデルのデータの保存場所は、自分のiPhoneのフラッシュメモリかそれをバックアップするか、あるいはNiantecのサーバーか、という選択肢しかない。筆者はiPhone 12 Proで撮像したデータをお蔵入りさせたままでiPhone 14 Proに移行してしまった。あの時のデータも再解析してみたいのだが、そのためにはScaniverseデータリストア専用に中古iPhone 12 Proを安価で手に入れるか、あるいはもう一度北九州市にスキャンに出かけるかしかなさそうである。