永綏𠮷劭(ながくやすくしてよろこびつとむ)

 年初から、お役所に出した書類の直しやいくつも営業計画書の作成などが重なり、気持ちの落ち着く暇もなく1月の月末を迎えた。
 少しだけ仕事が片付き始めてほっとしたところで、帰宅後放送大学《英語で「道」を語る》第三講を拝見していて、講義で紹介される大貫思水《四體千字文》にある、永綏𠮷劭(ながくやすくしてよろこびつとむ)の楷書の「永」の字に惚れ惚れと見入る。
 退職後に何か手習い事を始めては、と勧められることがあるが、書道は有力な候補かもしれない。「習字」の延長の手習いですむような生易しい修行で極められるものなどたかが知れていようが、40年前に奈良で買い求めて熟成させている墨があるし、硯の見立ても考えただけでワクワクする。残された時間をかけて、「永く安らかであって、心楽しく吉事が自然とくる」境地を得て、「永」の一文字だけでも美しく書き切ることができるだろうか。

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