the insatiable curiosity of all mankind to explore the unknown

 本日早朝に放映された《Apollo 11》を予約録画した。1990年4月にJohnson Space Centerの管制室内に立ち入り、Moon Rock Buildingで月の石にも対面させてもらったことを懐かしく思いながら視聴。

 月からの帰還途中の最後のTV中継で、『この計画が象徴するのは、未知なるものの探求を願う人類の飽くなき好奇心』と、筆者が標榜させてもらっているようなことが語られていた。この映画では宇宙飛行士や当時のニクソン大統領でさえ割とふつーの人として登場されるので、これをNeil Armstrongの知られざる金言ではないかと考えて英語ではどう言ったのか調べるのだがたずねあたらず。
 実は二人目のムーンウォーカーBuzz Aldrinが、月面での「偉大な一歩」発言を補足した発言であった(177:38:20)。
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 ひょっとすると吉田秀和氏は、この言葉を下敷きに「あくなき好奇心、おそるべき野次馬根性」とおっしゃったのかもしれない。
 生きて帰ってこられるのかどうかという人類史上最大のアドベンチャーがようやく成功裏に終わりそうな高揚した気分で、ほかの二人がフライトシステムを説明したり、納税者である合衆国国民や支援スタッフに感謝をしゃべりまくっているのは、まさに聞き手のニーズにもマッチしていたのであろう。そういうなかでこの計画を「故ケネディ大統領に言いつけられた通りに」ではなく、人類の「飽くなき好奇心」の当然の帰結として生命をかけて取り組むという説明に心を揺さぶられたのであった。この数秒のシーンで、Apollo計画の本質を説明しきってしまう監督には脱帽である。

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