StarStaX 0.71

 macOS用のオープンソースの比較明合成ソフトウェアをAppストアで探しても簡単には見つからない。以前MBAにインストールした記憶を頼りに、Googleで検索して、StarStaXにたどりつく。
 作者は天才サイエンティストDr. Markus Enzweilerであって、現在メルセデス・ベンツの研究開発者として、scean understandingからenvironment understanding経由で自動運転開発に従事されている。歩行者や対向車の認識のための高速の画像処理技術が、おそらくこのソフトウェアの基盤にあるのだろう。
 それで今回気がついたのは、比較明合成でなく各ピクセルの明るさを合成元の画像の中で平均するような操作(average)や単純に全部足してどんどん明るくしていく(add)操作など、使いでのある処理が用意されていることである。GIMPでの細工を組み合わせると、背景をコントロールしながらコンポジットするフローが見えてきた。
 参考のため、比較明合成星景写真を確立された東山正宜氏が使っておられるKikuchiMagickは、指定したフォルダの中のファイルを片っ端から比較明(暗)合成して画作りする。1000枚、2000枚でもへっちゃら、との頼もしい(残念ながらWindows用)ソフトである。
 StarStaXはドラッグ&ドロップした画像ソースファイルのいくつかのチェックボックスを外して、試行錯誤しながらよいコンポジットを探していくような作業フローが簡単で、ブレンドの算法もいくつかから選べるので、筆者の一人時間差マルチストロボコンポジットには大変に使いやすい。
 かつてMOD tracker PlayersProを作り、現在は医用画像解析ソフトウェアOsiriXを開発しているAntoine Rosette氏やGriekspoor氏に並ぶ天才と呼ばせていただく。
markus-enzweiler.de

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