小さな世界

 もう一度読み返したいのに、それをどこで読んだか思い出せず、半日以上かかってやっとこさおおもとにたどり着くというようなことが最近よくある。そのこと自体も思い出せなくなっていくと、少しずつ幸せに近づいていくのかもしれない。
 このご時世に不謹慎かもしれないと思いつつ、ウイルスの伝播をMilgrimの実験とのアナロジーで説明した記述を探して、自炊した《感染症数理モデル》を斜め通読して、6.4章の「小さな世界」を探し当てぬ。世界中のどんな人とも、間に六人の知り合いをはさんでつながっているという仮説を六次の隔たりと言うのである。これを今回の発端者とあなた(私)にあてはめれば、六人の感染者の仲介であなたにも(私にも)ウイルスがやってくることになる。ただし、ウイルスメールを受け取っても開封せずにゴミ箱に捨てる喩えでいけば、手洗いすることで感染を免れた方もいるはずである。
 そしてアカウントを乗っ取られてウイルスメールを送信されられる踏み台になったとしても、ファイアウォールでブロックするのが、咳エチケットの喩えになるかもしれない。本日になって、SARS-CoV-2ウイルスの再燃か再感染が起きていることを示唆するケースが報告されたが、これはこっそりバックドアを仕掛けられることに相当するだろうか。。
 いろいろと不具合はあるにせよ、アウトブレイク医療崩壊となってからでは取り返しがつかないことは言うまでもない。政府は、昨日不要不急の大きなイベントの中止要請に続いて、来週から小中高を臨時休校にする要請を行った。大学の卒業式中止も相次いで発表されている。唐突すぎる要請には批判もあるのはやむを得ないとしても、マスクを過信してはいけないが、その供給すら依然として安定していないのであるから、これはもう三十六計逃げるに如かずである。

感染症の数理モデル

感染症の数理モデル

後日記(2020.3.6)>ダイアモンドプリンセス号船内での感染数理の論文(COVID-19 outbreak on the Diamond Princess cruise ship: estimating the epidemic potential and effectiveness of public health countermeasures)がpublishされている。揚げ足取りで申し訳ないが、accepted manuscriptと銘打っておられる割に、Introduction6行目の"2020"は"2010"のtypoと思われ、少し腰が引けてしまった。

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