あくなき好奇心、おそるべき野次馬根性

 つい先頃読んだ本の中で、これこそ知的ライフスタイルの文化的基盤と感激したフレーズがあった。その言葉だけがチェシャ猫のように残っていて、その前後の文脈を全く思い出せず、もう一度読み返そうにもどの本のどこで出てきたフレーズであったか、さっぱり思い出せず困っていた。
 その頃、以前に自炊した《読書するプログラマ》を読み返す一方で、届いた

をパラパラ見た時に記憶の端に残った可能性もあると思われた。
 それぞれにそのような記載があっても不思議ではない本をまとめて購入して積読してあるのも興味深いのだが、本日午前中寝床の中でくつろぎながら、人力で検索して、結局自炊している《読書するプログラマ》p.96に、吉田秀和氏が還暦の柴田南雄先生を評して使った言葉として出てくるのを再発見。
 ところで、これを英訳するとどうなるの、とはからずも吉田氏や祐安さんから宿題を突きつけられる。
 FWU発表会で飛び交っていた言葉が思い出されるのであるが、あくなき好奇心は、enthusiastic curiosityかpassionate curiosityでよさそうに思われる。おそるべき野次馬根性はどうだろうか。webでは「野次馬集団」をmobに訳す連想から、その「根性」は偏見に満ちた「下衆の勘繰り」方向に堕訳されかねないが、ここでの「野次馬根性」は、高度に知的な人々の自嘲的表現なのである。open mindness for studyだろうか。


 

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