金田式2wayチャンネルフィルター

 電圧伝送時代の旧型であるが、昨晩やっと完成させた。
 12,000 pFのSEコンデンサーと10 kΩのスケルトン抵抗を組み合わせて、カットオフ周波数1,333 Hzの-6 dBのフィルターを構成した。サンハヤトのオーディオ用のラグ端子を含めてパーツは若松通商の通販で調達し、ANTEXの半田ごては地元カホパーツセンターで調達。ケースは、亡父が使っていたアルマイトの弁当箱にドリルで穴を開けて使用した。ラグ端子を固定するネジで適当なのが見つからなかったので、昨晩趙さんのお店での外食を提案、帰りにナフコでM3×20 mmネジとナットを調達して、やっと作業に着手することができた。
 既にPioneer CS-F990ウーファーYamaha NS-500のベリリウムツィーターとは20芯コードをユニットの端子から半田付けで引き出し、2台のLepy LP-2024Sでマルチアンプ化してある。Raspberry PiのPiFiberry DAC+カードの出力端子二系統から同じ信号で鳴らして、そこそこ聴けていた。
 信号ケーブルは(金田先生の教えに背いて)iXCC社の出来合いのケーブルを購入して使用していたものを一旦外し、途中でカットして半田付けして使用した。剥いてみたら錫メッキ線が出てきて少しがっかりしたがこれが現実というものであろう。

 これで、DACとLepy-2024Sの間にチャンネルフィルターが入った以外は全く条件が変わらない状態で、ウーファーとツィーターを2-wayでドライブできるようになったのである。
 その最初の音出しの印象は失敗したかな?ということであった。ものすごくおとなしく、控え目な録音に聴こえた。
 ベリリウムツィーターはフルレンジの信号を入れて鳴らしていたが、1,333 Hzのハイパスフィルターが入ると、ほとんど倍音成分しか担当していない感じの鳴り方をしている。逆に、空気感以外のほとんどの音はウーファーが担当していることになるが、本当にこれでいいのか、不安になる。もともとは25 cmウーファーとの組み合わせでクロスオーバー周波数1,800 Hzで使われていたツィーターユニットである。音そのものに耳の痛くなるような歪みっぽさはなかったと思っていたが、振り返って考えてみると、フルレンジの信号でそれぞれのスピーカーが何か付帯音を出していた、そのうるささがなくなって、全体として静かに感じるようになったのかもしれない。
 いろいろなソースを聴きながら、アンプのボリュームで低域・高域の音量バランスを調整し、ツィーターの前後の位置を動かしてフィルターによる低音域信号と高音域信号との間の位相のずれの調整を試みてみる。そのうちにSEコンデンサやスケルトン抵抗のエージングが進んだのか、演奏に少しずつ活気が出てきて、さっきは気がつかなかったニュアンスや息継ぎに気がついたりするが、これは「自家中毒」の危険性が大いにある。
 
 

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