自炊の際のバイト単価

 上記の条件での読み込み元図書の重量とPDFファイルの容量との比をとると、4.61 g/MBということになる。
 それぞれに紙質も(スキャンの際には省略することもある)表紙の厚みも異なるし、ファイルの大きさは文字数よりも制御コードで肥大している可能性もあって、あまり独り歩きさせても意味のない数値であるが、50万文字(2バイトキャラクター)の乗った紙の重さは、両面読み込みの補正で2倍したとして、9.22 gということで、1文字分の紙を切り取るとその重みは18.4 μgということである。いつも使っているコピー用紙の秤量(68 g/m2)で換算すると、1文字分の面積は3.7 mm2となる。この面積の正方形の一辺は1.92 mmとなり、日本の出版業界でスタンダードな活字の(パイカ)ポイント(約 0.3514 mm/pt)換算で、5.5 pt相当ということになる。大雑把な見積もりではあるが、昔は9ポイントと8ポイントの活字で組んだ本が多かったということである。ただし、実際にはもっと薄手の紙を使っている出版物が多かった印象が強く、そのスリッピーな挙動には泣かされたのだった。
 逆に活版印刷の本100 gあたりのファイルの取れ高は21.7 MBということだ。全ページカラー印刷の雑誌が増えると、この割合は高くなると予想される。
 ページ単価で見ると、328.5 kB/pageである。300 dpiのグレイスケール(時々フルカラー)画像であるから、途方もなく大きい。

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