出発


 帰宅してシャワーを浴び、旅装に着替える。上はSauconyの半袖のシャツ、下はパッド付きサイクリングパンツの上にSauconyの長裾のランニングパンツである。予定では1630時出発であったが、CEOが遅れて1700時出発となる。原鶴温泉でひとっ風呂浴びる余裕はないのであるが、どうしてもそこまで送りたいというCEOに抗うこともできず、都市高、九州道大分道経由でうきは駅に1800時すぎに到着。Make a wish号から輪行バッグを下ろして、一人旅の開始である。
 1849時の九大本線に乗り込んで、久留米駅まで初の輪行体験をする。といってもふだんZero Halliburtonを載せているのとそれほどの変わりなし。邪魔にならないように輪行袋を通路のゴミ箱に立てかけておく。
 久留米駅で向かい2番ホームの鹿児島本線快速荒尾行きに乗り換え。何かの都合で9分遅れの運行となり、接続の列車がどうなるか気をもんだ。荒尾または一つ手前の大牟田で乗り換えであったが、大牟田なら降りたホームに接続列車が来た模様である。9分遅れのまま到着した荒尾では跨線橋を越えてホームを移り、遅れて到着した特急をやり過ごして普通八代行きに乗車。
 熊本駅には2136時頃到着。改札を抜けて、豆御殿号を組み立てて走り出す。目的地の宿舎は熊本城(のごく近く)なのでランドマークを目指して走ればよいようなものの、さすがに駅前からは見えず。持ってきたカーナビを頼りに白川沿いの歩道を進み、見覚えのある市内を進んで熊本城の東側に回りこんで坂道を上って到着。大変格式の高いホテルである。ホテルの敷地の端に駐輪場を見つけて自転車を停め、スタスタとフロントへ。それなりに正装して入ればどうということもなかったと思われるが、熱中症対策で住所不定爺のような身なりなので、フロントの方が一瞬たじろがれたように見えた。「駐車場のご利用は?」「駐輪場に自転車を停めさせてもらっていますが…」「それは結構でございます」などのやりとりもあって、2216時頃チェックイン完了。クロックスサンダルを履いて来なかったのはせめてもの幸いであった。シースルーエレベーターで最上階に上る途中、ライトアップされた天守閣が間近に迫ってくるのに圧倒される。世界中で熊本城に一番近い宿舎なのであるが、もちろんキャッスルビューのお部屋をネットで最安値のグレードを選択した筆者などに使わせているようでは経営が危ぶまれる。筆者はシティビューの部屋で満足である。

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