ズボンの右ポケットに入れておいて、いざというときにいつでも抜けるデジカメとして、Finepix Z300を使っていたが、これをまん中の子に押し付けてしまったおかげで、Finepix REAL3D W3がその後継になったはずであった。しかし、かさばることからついついトートバッグに入れて持ち運ぶようになった。3D画像を撮影するには瞳孔間距離程度の視差が必要であるから、どうしてもボディに幅が必要になるので、これはやむをえないことであろう。
それでもしコンパクトなデジカメを買い足すならば、単に名前がGXRと同じというだけでGXRあたりはどうだろうかなどと考えていた。カメラユニットとレンズ撮像ユニットとを別々に買って組み合わせるので、同一のバッテリやメモリカウンタで、いろいろな仕様の撮影システムを統合して使えるメリットがある。カメラの数だけ異なる種類のバッテリを持たなければならなかったり、出動頻度の低いカメラのバッテリの容量が抜けてしまったり、画像の名前のつき方で混乱してしまったり、という心配がないのは悪いことではない。反面、バッテリやストレージメモリのテクノロジーの進歩から取り残された形になっているのは何となくさびしい気がしないでもない。また、ついマニュアルレンズをつなぐためのユニットがほしくなったり、その素通しのユニットにかなり高値の中古価格がついていたりするのも困った点である。
チョートク師がお使いのオリンパスStylus XZ-10、ワンダーJAPAN編集長おすすめのリコーGR DIGITAL IVの仕様を比較するため、これまでに使用した機種の一部を含めて仕様を一覧してみる。2000年頃にはパワーONしてから撮影可能になるまでの時間、バッテリが枯渇するまでの時間、使用可能な記憶メディアの最大容量、フォーカスが作動するスピードが問題であったが、今はそういうところが問題になる機種などないであろう。そうなると関心事は昔ながらのサイズと重さ、レンズ諸元のみ。今のデジカメはそれなりにコンマ以下mmのディメンジョンで世界最小サイズを競い合っているようである。
型番 | サイズW x H x D(mm) | 撮影時質量(g) | 35mm換算焦点距離 | 開放F値 |
Finepix REAL3D W3 | 124.0×65.9×27.8 | 約250 | 約35mm〜約105mm | W3.7〜T4.2 |
Finepix Z300 | 92x56.5x18.5 | 130 | 36mm〜180mm | F3.9〜F4.7 |
Ricoh GXR | 113.9x70.2x37.5 | 約160* | ― | ― |
GR DIGITAL IV | 108.6×59.8×32.5 | 約219 | 28mm | F1.9 |
Stylus XZ-10 | 102.4×61.1×34.3 | 221 | 26mm〜130mm | W1.8〜T2.7 |
Canon PowerShot G1 | 119.7×76.8×63.8 | 420** | 34mm〜102mm | W2.0〜T2.5 |
Dimage Xt | 85.5x67x20 | 120 | 37mm〜111mm | F2.8〜F3.6 |
** バッテリ含まず