最近Paul Schwartzの新感覚クラシック(という言い方はいやみに聞こえるかもしれないが)のmp3ファイルを006SHのメモリに仕込んで、ゼンハイザーを耳にかけて、シンサレートケイバー帽をかぶって走るのである。プッチーニ《蝶々夫人》が原曲であるというFarewellは、3度上に転調して気分の高揚する間奏でスピードが4割くらい上がる。冨田勲氏の新日本紀行のテーマに似ていると感じるのは、控えめながら琴線に触れる鈴の音のせいであろうか。間違って一曲リピートになっていたりすると、元々体力の限界まで突っ走らせられる長征一式の魔力との相乗効果で、あっという間に限界を超えてしまいそうである。