Lowepro Photo Trekker Classic (3) 背負いやすさの物理学の検証

 Ai-s Nikkor 400 mm F3.5[ED]を倒立させて格納した状態で走行テストに出る。
 背負ったときに上端が後頭部の後ろ辺りまでせりあがっているので、ちょうど上皇様のお召し物のような塩梅になって恐れ多いのである。
 背中の荷物もコースも同じで、1.3倍くらい高速に走って腰に受ける感覚はむしろまだ軽いという実感なのである。ただし、やや無理をした感は否めず、丸一日たってから腰の鈍痛および腿とふくらはぎの筋肉痛あり。質量分布が変わって、普段使わない筋肉を使ったためなのであろうか。トレッキングとロードバイキングでは振動の周期や振幅も異なるので、衝撃を散逸させる最適構造も異なるのかもしれないとも考えられる。
 さて、撮影ポイントでは、地面かどこかに置いて背面のファスナーをぐるっと開け、シロの◯桶の蓋を全開しなければカメラを取り出せない。雨降りの日にはショルダーストラップが泥だらけになりそうである。まあこの手のケースは目的地の宿舎まで機材を運ぶ武器庫であって、これを前線に持ち出してはイカンとのご高見もどこかで読んだ記憶がある。
 ファスナーの開閉時に、野鳥がプレッシャーを感じそうな音が響くのもクラシックならではの無遠慮さで、最新型は消音設計のファスナーに変わっているらしい(ロウを塗ったらややおさまるであろうか)。
 というような次第で、少し使い込めばかなりしっくりきそうな第一印象である。先代のカメラリュックも敷石に乗りあげて転倒してボロボロになりながらも5年使って、中身を出してしまうとすっかり布地がへたってしまうほど使い込んだのであるから、これもそのくらいはもってもらわないと困る。
 とは言え、どうしても背負って運ぶことにこだわるとなかなかしんどい。自転車のかごに入れて、転倒させたりしたくないという一心なのであるが、逆に転倒しても大丈夫なケースに格納するという別解もある。ただし、ペリカンケースなど調達しようものなら本体よりも割高になる可能性が高い。釣り用のクーラーボックスに衝撃吸収用のスポンジを仕込んで、なんとかならないものであろうか。[BDU]

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