臺灣坊主

 最近春めいてきて黄砂が飛んでいるのか春霞の空であるなと思っていたら、昨晩のニュースでこのもやの正体が中国本土から漂ってきた「硫酸化合物と粉塵」であると聞いて驚いてしまった。小雨のぱらつく中帰宅しながら、「硫酸ミスト」が降っているように思われて、再手術後抜糸した左目をかばっていたのであるが、幸い服に穴が開いたり目があけられないほどの激痛を感じたりすることはなかった。 もちろん硫酸の霧が漂ったり、硫酸の雨が降ったりしているわけではない。硫酸イオンと陽イオンが結びついた硫酸化合物は多くは中性で、硫安、ミョウバンや石膏など日常の暮らしでお世話になっているものも多い。
 明けて、日本の広い範囲で雪が降っていて、九州北部でも15 cm積雪の予報であるが、大気が金星化している当地(←大げさすぎ…)では雨。日本の南岸を低気圧が北東に進んでおり、それに向かって大陸の高気圧から吹き込む季節風で里雪になることが多く、筆者が小学生の頃には臺灣坊主と呼ばれていた。大気現象さえも人格化してしまう気象オタクが昭和30年代以前にも生息していたという歴史的な証拠であるが、その後差別的であるとされて使われなくなったという。
 臺灣坊主の肖像[めざせ文科省推薦サイト]

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