まんなかの子の長崎二人旅

 われわれが高校生であった当時、一人で受験に行ってくるのは、植村直己氏の冒険に比すべき一大アドベンチャーであったが、しかし、みんな普通にこなしていた。親が付き添うというのは、よほど身体が病弱であるとか何かの事情があるのだろうと思うのが常識であったように思う。そういう時代に、親の子供への信頼というかハラハラ度というかは、到底いまどきの親のレベルどころではないと思われるのである。ケータイを持っているいまどきの子どもとはいつでも連絡が取れるけれど、あの時代には公衆電話から30円分20秒足らずとかしか話ができなかったことを思い出す。と、今ごろになって親心というのに気がついて田舎の両親に電話をかけてみるに応答なし。
 ちなみにまん中の子は高校時代の親友と長崎へ。「旅は人生のシミュレーション」という、佐貫亦男氏の《旅と道具》を携えていったのかどうか。[一人暮しのためのtips]

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