21世紀の日本のド田舎の原風景



  帰省から帰ってまいりました。やっぱりケーブル接続はほっとしますね。この年末年始は世紀が変わるということでしたが、あまりそんなことにはお構いなしに田舎で写真を撮っているつもりでした。
  しかし、家内の実家(これもドのつく田舎)からどんどん田んぼの中を歩いて山の手に行くと見渡す限り一面穀倉地帯で、地平線までまっすぐな道があるんです。北海道ではなく、四国にも。そういうところですら、農業人口の老齢化に伴って圃場整備とか用水路の整備と称してメダカの住めない環境を作っているんです。
 おまけに車道が整備されますから、夜ごと漆黒の闇に若人が集うのか、そこここにコーヒーやビールの空き缶やコンビニの袋が散乱しているというのが日本のド田舎の原風景になりつつあります。なかには栄養ドリンクやワンカップのガラス瓶が田んぼに放り込んであるんですが、これを耕運機でバキバキすきこんでしまうともう裸足で農作業なんてできないでしょうね。
  昔がよかったというのは懐古趣味でしかなく、機械の力を借りた集約農業はもはや高齢化日本の必然なのでしょうけれど、近頃の若いモンときたら(おっと出た)。
 というような憤りも感じないわけではなかったですが、史跡も多く、また産まれて初めてカワセミのつがいを目撃したりと、なかなか残された自然も侮れませんでした。
  とまあ、環境問題で幕をあけたわけですが、これは日頃脇山バレーで野草の写真撮りながら気になっていたことでもありました。かといって写真で告発するとかキャンペーン張るとか大それたことを考えているわけではありませんけれど、個人が自然を破壊できるだけの力を手に入れたのが20世紀だったのだな、と思います。しかし、22世紀初頭にここをカメラを手にして歩く人類にこのあたりの風景はどのように見えていることでしょうか。とよそ者ながらちょっと心配になりました。

本ブログではamazon associate広告を利用しています。