ソビエトカメラの時代だ



  さて,梅雨入りですね。最近は,ある遺伝子を追っかけて2.3MByteほどのゲノムデータをLinuxマシンの遺伝子予測ソフトにかけたら1分ほどで7000個ほど予測したのに妙に興奮したり,たった160MByteのファイルを表計算ソフトに読み込ませようとするのに1Gメモリがあっても足りないというので,とうとうCで計算するプログラム書いて計算してしまったりでなかなか眠れなかったりします。
  先だっての日曜は,筥崎宮フリーマーケットがありまして,昼過ぎに行ってみるとなかなかの賑わいでした。カビだらけの古いカメラが竹の篭に放り込んであったりしました。売れ残ったのはそのまま持って帰って,蔵の隅かなんかに積んで,さらにカビを繁殖させ,また来月のフリマに持ってくるんだろうな,という魂胆がみえみえで(カメラが)不憫なのですが,そういうカメラからカビがうつりそうで持つ気になりません。
  買う気にならないもう一つの理由は,今や,私の中ではロシアングッズこそがトレンドになっているからでしょう。インターネットオークションでFrank Sparさんの買い手のついてないレンズを見つけて,「今月はKiev-6Cを買って予算がないけど,このレンズは今一本いっとかないとダメかな?来月なら払えるんだけど…」とか質問のe-mailを打つと,1分もしないうちに「他の業者さんでもたまに出るよ,いまんとこウチは一本だけだけど。まあ,ウチは買い手がつかなきゃまた出し直すだけだし,ヤヂヲ,あんたがほしい時に在庫がないなら知り合いから仕入れてあげるヨ」なんて返事がほとんどチャット感覚で返ってくるわけです。それに感動して「このレンズはいつか買えるかもしれないけど,今回はモスクワに親友ができるいいチャンスだ。VISAカードのナンバーをそちらにFAXしても払えるかな?(それだと払いは翌月だもんね)」「もちろん」「じゃ,bid入れるよ!」てな具合で,オークション終了1時間前まで入札のなかったKiev-6C用魚眼レンズを最低価格で落札すると,「おめでとう,ヤヂヲ。この番号にFAXよろしく。」「了解。Frank,ブツは勤務先に送ってくれ。CEOにバレると大変だ」「どうしても日本に行ってヤヂヲに仕事を依頼することにでもならん限り,奥さんには内緒にしとくよ。保証する。」というようなe-mailで掛合漫才のできる友だちがモスクワにできてしまったわけです。
  Kiev-6Cというのは宇宙に持っていくくらいのカメラですから,信頼性は問題ないわけでしょうが,本体,レンズともに日本ではあまり見ることはありません。しかし,プレミアがつくほど珍しいものではないようで,オークションではかなり安く買える(魚眼レンズでさえ送料込みで15000円です。昨夏買ったNikonのは68000円だった)ので,焦点距離の違うレンズを全部買い集めよう!なんてこと考えてしまうんですね。まだ,本体さえ届いてないというのに。

本ブログではamazon associate広告を利用しています。