秋も深まりつつあるような感のある今日この頃ですが

  秋も深まりつつあるような感のある今日この頃ですが,みなさまいかがおすごしでしょう。なんだか,ちょっと毒を盛ってみるというのがマイブームになりつつあるような恐ろしい日本列島です。
 でも異変は暑い頃からありました。会社の従業員駐車場に深夜自転車でやってきて寝転がっている若い男女数人とか,これまた会社の門出たところの本屋さんの脇の歩道に座り込んでデュエットしている田村のPUFFYとか。まあ単に涼んでいただけかもしれません(めっきり涼しくなった昨今,出没は観察されなくなった)。仕事帰りの午前様でいきなり出くわすとギョッとしますよね。
 さて,リンクは(まだ?)できないけど,久々にすずきさちこさん@専修大心理学のホームページにお邪魔してみました。以前はワインのページがあって,えらく感化されたのですが,自作PCのページは『私は女性のLinuxerです。でもふつうの人ですヨ』というような『Linuxな日々』のページに模様替えになっていました。お兄さんは日本を代表するLinuxの大御所すずき・だいすけさん@JAISTですから,「やはり血は争えないのか?」と思ってしまったのが,『貧乏学生の私はハードディスクを大学に持っていってunixマシーンのと入れ替えて,Red HatとPJEをftpインストールしました』なんてくだりです。関西なら,間髪いれず「どこがふつうの人じゃー」とツッコミが入るところ。でも,Good bye windozしたLinuxマシンでMuleTeXで卒論を書き,MagicPoint(PowerPointみたいなフリーソフト)でプレゼンテーションの準備をしている若い女性が日本にいると考えると何だかうれしくなります。もし身近にこんな方がいたら,きっと毎日楽しいだろうな。ふと長女がすずきさんみたいに育ってくれたらな,と思ったりするのであった。
 それでは,私のLinux生活を。
 遺伝子解析をやるときに,複数の生物の塩基配列のデータを縦に並べて整頓します。これをアラインメントというのですが,調べようとしているものが回文構造を持っていることがわかったので,そこんとこを高精度でアラインメントし直しました。例えて言うと,「たけやぶやけた」を「たけや」と「ぶ」と「やけた」とに分けて,計算量を切り詰めるために冗長な「たけや」を割愛して「ぶやけた」だけ計算にまわす。次の「たけだくだけた」は,「くだけた」だけとりだし,先ほどの「ぶ」と「く」が同じ位置関係にあるように並べる。難しいのは字数が違う場合もあることで,この場合はギャップを入れて位置を調節しないといけない。
 

たけやぶやけた  ぶやけた
たけだくだけた  くだけた
たけのこがこのけたがこけた
たけのねはねのけたはねけた
 この手作業をMacで,目薬差し差し,3日がかりでやり通しました。その数370件(×3…やり直したので…)。疲労困憊で自転車で帰宅する途中,たぶん3秒ほど意識が無いまま走っていたりしたことも…。ただ今,nucml(今まで使っていたPhylipパッケージより150倍速い)がDECのalpha/Linuxマシンで最高速で解析しています。
 1500 bpのデータからstemとloopを検出してくれて,ちゃんと1000件くらいのデータをアラインしてくれるフリーのシーケンスエディタ,地球上にはまだないと思っていたら,ベルギーのアントワープ大にちゃーんとありました。Linux用とSolaris用のバイナリが…。これがまた悩みの種なんだけど。
 ところで,Win95/98用のcDcという新種のウイルスがアメリカのクラッカー(朝日新聞ハッカーと誤記していた)グループによって公表されているらしいです。アメリカの感染症対策の総本山Center of Disease Control (CDC)のもじりなんでしょうが,マイクロソフトの経営方針に対する批判をこめて,感染させるとリモートのコンピュータからデータの読みだしなんかが可能になるのだそうな。すでにホームページからウイルスのダウンロードが数万回行われているとか。ま,ネットワークにつながってないと全く役に立たないウイルスなんでしょうが,Winに敬虔な信仰心をお持ちのお方には,神を恐れぬ悪魔の仕業としか思えないでしょうか…

本ブログではamazon associate広告を利用しています。