朝ドラ《エール》終了

 前の東京オリンピックの開会式を、麻疹で幼稚園を休んでいた筆者は自宅の白黒TVで観ていた。入場行進のマーチにはまさに魅了され、EPレコードを何度も何度も聴いた。
 
 2020年春夏シーズンの朝ドラのモデルはこのマーチの作曲者古関裕而氏であった。TOKYO 2020終了までの半年、毎朝エールを届けるドラマになっていたはずだった。
 ところが、パンデミックの影響でオリンピックは延期されてしまうという番狂わせが発生した。共演者志村けん氏のご逝去もあった。収録も途中でストップし、6月29日からは初回にもどって再放送という異例の展開となった。
 その後どうなるのかと思っていたが、9月11日に再開して通常より2か月延長して木曜日に最終回を迎え、本日は出演者がミュージカル俳優でかためられていたという種明かしの古山祐一メドレーであった。エールの世界観で構成されたフルコーラスの古関裕而音楽会で1時間半番組が作れそうである。
 コロナ禍、Stay homeや緊急事態宣言といった未曾有の状況で、戦争と平和について考えさせられる展開もあったし、冥土から帰ってくるようなスピンオフストーリーもあったが、筆者にとって印象深かったのは火山の噴火から始まってフラッシュモブ東京オリンピック開会式まで盛り込まれた初回とわろてんかにも出ていた堀田さんの演じた志津に主人公とともに日本中が魅了された回(4月16日、第14回放送分)であった。

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