1990年頃に休斯顿の会社のオフィスを訪問したら、秘書の机の上にはローロデックスがあって、電話の受話器には、(なんでもでっかいTexasであるから)100 mくらい伸びそうなカールコードと、肩でホールドしてタイプしながら通話できるようなアダプタが付いていたものだった。
ローロデックスは名刺をパラパラとめくることのできる事務用品で、名刺サイズのカードにバッファーとか試薬のレシピをまとめておくと便利そうだという印象をもって帰国した。
数年後、後輩が留学から帰ってくる時に頼んで買ってきてもらったのだった。
当時休斯顿の社長秘書はファイルしておけと言われたネームカードをリフィルのカードにステイプルでパチンパチンと留めるか、IBMのタイプライターでリフィルに清書してからセットしていた。
日本人の感性ならきれいに糊付けしようと考えるところであるが、カラーで両面印刷のカードが多くなると、まいってしまうのである。
現在なら透明のセロハンでスリーブになったリフィルが簡単に入手できるが、当時は打つ手なしという状況で、なかなか使いこなす境地に至らなかった。
新たに買って再び使い出したのは、現在の職に移動して、年間の名刺の交換枚数が20倍くらいに増えたことがきっかけであった。
名刺をスキャンしてデジタルな住所録にも登録してもいたが、個人の連絡先データを職場の人に開示してしまうわけにもいかず、アナログながら、検索スピードはデジタルに引けを取らないRolodexを導入した。
スリーブは抜き差しできるタイプのものを使い、昇任、退職、異動などにともなって入れ替えながら、だんだん増えて現在はリフィル292枚をセットししている。
本体は名刺を400枚収容できると謳っているが、なかなかうまくパタパタと回ってくれない。ここ数か月分の63枚の名刺をセットするのがためらわれる状態であった。
「400枚」というのは200枚のスリーブをセットして表裏両面に名刺をセットしての話のようである。
600枚キャパシティの製品もあったようだが、現在は入荷が途絶えていて、500枚用のOpenロータリーという機種が見つかったが、これも今後の増加枚数を考えると焼け石に水に近い状態である。
かと言って、両面に名刺を入れてしまうと、新しい名刺が増えるたびにかなり面倒な入れ替え作業が必要になってくるではないか。と悩んでいる時に、朝のニュースに登場したどこかの大学のセンセイの背景に、二連のローロデックスが写っていて、ははーん「二分冊化」するという手もあるのかと、勘づいた次第である。
今のところは少し厳しい基準でガーベッジコレクションを行って、312枚のスリーブとINDEXの厚紙でパタパタとはめくれないが使える状態を維持。
こういう時に、ある所属先の人だけ抽出するというような機能はないので不便であるけれど、名刺を見てお世話になっている人のお名前のメモリーをリフレッシュするついでに、新たな枠組みの連携を思いつくということになれば、あながち非生産的な時間の使い方ではないのかもしれない。
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