平田氏にはじめてお目にかかったのは、新宮海岸を歩きだしてすぐの波打ち際であった。割れて半分になった獣骨のようなものが転がっているなという不気味さがあった。
少し進んだところでああこれが完成形か、という「美骨」を見つけてコンビニの袋に収めたのだったが、超薄造りの石灰化物なので後からどんどんビーチグラスや陶器片を放り込むうちに下敷きになって粉々に割れてしまった。
石井忠先生の著書には、(例えば)貝やウニ類、漁船の電球などについての記載はもともとないので、Googleで画像検索してお名前を突きとめた。住所は砂地海底下ル数センチとのこと。
今度は真綿の布団を準備して、お迎えに行きたい。