常識を越えた極限微生物発見

 郵便受けから取りいれた新聞の記事に目が止まる。記事に要約された知見によれば、強アルカリ環境で岩石に付着するタイプの細菌は、酸化的エネルギー代謝経路の酵素系がなく、どうやってエネルギー生産をしているか不明で、全遺伝子数も独立栄養細菌では最小(400)という。M. genetarium JCVI-syn3.0でも473なので、これはVenter氏ご一門の努力を越える生命の歴史の長さにわたるexperiment by Natureの成果と言えるだろう。
 これはぜひ原典を読みたいと「英科学誌に21日、掲載された」との記載を参考に探すのであるが、なかなか難しい。JAMSTECホームページにプレスリリースが出ているわけではなく、「英科学誌」の代表格である元祖Nature誌で代表研究者名で検索しても見つからず。nature誌は7月20日号が最新刊なのでこれではないということだ。数々のスピンアウトnature誌を集約したnature asiaの〈日本からの掲載論文 of the weekリスト〉にもたずねあたらず。
 約1時間探しあぐね、ついにnature.com系列誌のAOP発見。歳とって情報収集能力が落ちたんじゃないのと考えるか、新聞というのは日常から極限環境へとぽっかり開いた知的な冒険の入り口になると考えるかは読者の判断に委ねることにする。

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