銀色の記憶

ますむら•ひろし《ジャングルブギ》には、主人公鳴門が、かつて大陸を支配した光武帝と戦った少年の記憶を持つことを、象徴的に銀色の記憶で表現していた。
というのと、どれだけ関連するかは定かでないが、頂きもののブルーマーブルのWatermanエキスパートボールペンのカウンターパートの万年筆をオークションで入手して、真鍮製のずっしりした書き味に魅了された。そこでさらに別のパースペクティブシリーズの同色のペンも入手した。ところが、このシリーズのボディはアルミニウム製で、実に軽いのである。そこでブルーマーブルへの情熱は終息したのであった。
そのまま終わりそうなものであるが、なぜか今度は銀色のボディのぎらっとした輝きに魅了されてしまった。ちょっとバフがけして微細なキズは磨きとりできそうな環境にあることも影響したのであろう。
もともとは、おばあフレンドのお店で拝見したMontblancのノブレスのプラチナ色の幅広の縦溝の入ったものを狙ったが、競り負けてしまった。それで、何となくモンブランよりは安く落札される傾向がうかがわれるWatermanの同様のデザインのものを求めて、一本落札したのは湯田温泉草枕であった。ただし、万年筆が手に入るとカウンターパートのボールペンを必要に感じてしまう。「ペアでコレクションしたい病」が悩ましくも発病してしまった。
WatermanのIdeal万年筆は、指で持つ部分までシルバーでできている。持った時にその重みが自然にペン先にかかるように調整されていて、滑らかな書き味が堪能できるのではないかと思われる。これこそ、どうしても無人島に持って行きたい一本であると気がついた。ところが、廃番であまりオークションには出てこないし、かなり高値がつくようである。
本日は、銘の入ったWatermanのシルバーのボールペンとモンブランのノブレスをIdealの代替として落札してワンペアにしてしまう。

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