Nikon Slide Copying Adaptor ES-1 + Tokina AT-X PRO 35 mm F2.8 DX + D3100

 APS一眼レフでトランスペアランシをデジタル写真にするプロジェクトの続きである。手持ちのトランスペアランシはたかだか10,000コマくらいで、それらを読みこむそばから廃棄する。それだけに後でアウトオブフォーカスと判明して泣きを見るわけにはいかない。
 カメラのナニワから到着したTokina AT-X PRO 35 mm F2.8 DXを、上記の組み合わせでつないでみると、難なくフォーカスを求めることが可能である。しかし、感激もつかの間、画面いっぱいに写るように調整できない。ES-1の筒を伸縮させ最も短くしたところで最大の撮影サイズになるのだが、その最短距離(レンズへのねじ込み面から44 mm)からもう一歩寄れないというきらいがある。どのピクセルにも心血を注いだ作品の縮小コピーを作ってよしとするわけにはいかない。
 それでは焦点距離の長いMicro-Nikkor 55 mm F3.5に変えてみたらどうであろうか。今度はES-1を最大繰り出して(68 mm)、Micro-Nikkorのおしりに延長リングK1 + K2 + K3をつけて、カメラのフランジ面から16.6 mm前に出すとフォーカスが来るが、残念ながらトランスペアランシの周辺がケラれてしまう。どのピクセルにも心血を注いだ作品の一部が切れてしまうなど到底耐えられない。なお、これをベローズユニットPB-4で試すと、自動的にフランジ面が44 mm程度前に出てしまうので、トランスペアランシ(の一部)を相当拡大するポジションでしかフォーカスが来ない。35 mmフィルムカメラの規格で最適化された進化の終末点のような機械なので、新たな環境に適応させるのはなかなか難しいようである。
 間を取って45 mmくらいのマクロレンズがあれば、なんとかなるのではないか…。というのが本日の「素振り」での結論である。
 なお、30年前に購入した延長リングKシリーズをウチの機材庫から発掘して持ってきたら、いまだに現役で活躍できるというのはいささか驚きである。これは「不滅のFマウント」のおかげとも言える。

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