客室の与圧

 1990年頃、筆者はヒューストン市に1ヶ月ほど滞在して移動のために何度かJALとDelta airlinesを利用した。その時、Casio ProTrekのご先祖にあたる気圧高度計を装備した腕時計をしていたので、航空機の客室の与圧状態を観察することができた。
 その経験は、上昇中一定の高度までは与圧せず、一定高度以上になるとそれ以上減少しないように与圧される、というものであったと記憶している。Wikipediaによると、その高度が海抜2,400 m相当であったのかもしれない。ところが、昨今利用するANAでは、B777-200のジオビジョンの表示高度とProTrekの高度計の指示値(「客室高度」と呼ぶらしい)との間に離陸直後から違いがあることに気がついた。すなわち、早い時期から徐々に与圧して上昇に伴う気圧の低下を緩やかにするように調整していることがうかがわれる(←いや、気がつかなかっただけで、与圧の入り方は同じであるかもしれない)。成層圏を飛行する際に客室高度を2,400 mに保つことが唯一のレギュレーションであるから、途中の過程については会社かキャプテンに判断が任されるのであろうか。復路の便でも確認してみたいものである。

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