超マシン誕生ーコンピュータ野郎たちの540日ー

自炊していた《超マシン誕生》を読了。最初に読んだ頃は、この本に出てくる「キッド」の年回りで、プログラムを書いて徹夜を重ねてデータ解析をしていた。本書を読んでいると、イーグル開発チームと共にウェストボローの14A/B棟地階でマシンに魂を吹き込む作業をしているような不思議な感覚を覚え、そこにある種の啓示と共感を感じていた。当時想像するしかなかったイーグル(Eclipse 8000/MVの開発時のコードネーム)の視覚的なイメージが、今や画像検索で得られるというのは、ちょっとした驚きである。その性能は、クロック周波数4.5 MHz、メインメモリ512 kB、190 MBのハードディスク、プリンタ込みで$258kであったという。1980年としてはDEC VAX-11に対抗する超高性能スーパーミニコンであったわけだが、2013年のiPadと比較しても、それぞれ数千分の一にすぎない。これが33年間の技術革新ということなのであろう。
齢五十半ばを越えて読み返すに、嵐のナイトクルーズさえ楽しめるわれらがヒーローのトムウェスト氏は2011年5月30日がご命日ということだ。イーグル後の人生がどうであったのかが気になる。

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