MM-BTSH24のエージング

 四半世紀前、日本橋サウンド寺下なる、オーディオショップありき。高級舶来ブランドのオーディオ機器がキラ星のごとく並びたり。店に通いつめる友人に同行して筆者もお邪魔したり。我々は金田式DCアンプの信奉者であったから、舶来の機器が必ずしもうらやましかったわけではなかった。それはともかく、スピーカーを購入したら、エージングをする、それも音源が良質であればあるほど良い音が出るようになるという常識は、おそらくそのサウンド寺下の、お名前は失念したけれど当時echoを愛飲しておられた店員さんからうかがったのに違いないと記憶する。Sheffield LabのダイレクトカッティングのLPレコードは、おすすめの音源であった。筆者が手を伸ばしてやっと届いたのは2枚(Lincoln Mayorga And Distinguished Colleagues I've got the music in me)であった。
 それから四半世紀たって、サンワサプライ Bluetoothステレオヘッドセット MM-BTSH24エージングすることを思いついた。100時間単位でスピーカーを鳴らし続けるというのは、アナログ時代には(レコードをかけ替えなければならなかったので)大変な手間であったわけだが、デジタル時代にはバッテリが枯渇しないようにACアダプタをつないだ006SHのPowerAMPを起動して、メモリ内のすべての曲の再生をスタートすればよいことに気がついたわけである。
 約12時間のエージングを行ったところで、TuneInRadioでCBC Classical(192 kbps)を試聴してみるに、どうも耳が痛くなる感じなので、がっかりしてしまった。それでも、48.0 kHz, 320 kbpsでエンコードしたライブラリの曲はなかなか聴けるので一安心。ただし、耳が痛くならないという点のみで、表現力が増しているのかどうかは詳らかならず。
 先代のmobilecast mBandR MPX2200R-MTKもそうであったが、右のイヤーユニットでブルーのLEDが派手に点滅するので、地下鉄などでの使用を躊躇してしまうのである。それでも月のない少し霧の出た夜などに、人家もまばらで街灯もなく対向車にも出会わないこのルートを無灯火で走っていて、自分が人工衛星にでもなったような気分になるのに、このLEDは効果があるようである。[ハードウェア]

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