iMovieでHD動画をオーサリング(2)

 SDHCカードからUSBカードリーダーを介してムービーをすべて読み込むのに、実時間の約2倍強の時間を要した。0.5倍速というわけである。SDHCカードの中のムービーファイルは8.36 GBで、外付けハードディスクの「iMovieイベント」フォルダの容量は63.86 GBであるから、CPUが読み込んだデータを約8倍にインフレートして書き出しているのは間違いのないところで、所要時間を10,000秒(約3時間)とすれば、書き込み速度は6.386 MB/sとなる。律速段階がCPUパワーかUSBのデータ転送速度か微妙なところである。
 iMovieはじめ、Appleのソフトにはよくできたビデオチュートリアルが用意されている。それらを参考に新規プロジェクトを作ってそこにムービークリップを貼り込んでいく。試行錯誤の途中で余分なクリップを始末したいのに、メニューバーをいくら探しても「削除する」メニューが見つからず、呻吟する。ビデオチュートリアルは、何かをするためにどうすればよいかは紹介されているが、それを取り消すのにどうすればよいかの説明が不足しているように思われたのである。1時間ほど悩んだ末に、当該のクリップを選択してdeleteキーを押すと削除されることがわかる。つまり、Mac OS文化のもとでは自明でデフォルトな、わざわざ説明を要しないやり方が用意されていたのである。WindowsMac OSのお作法の些細な違いがかなりこたえる歳になってきたというべきであろう。
 しかしこういうところをのみこむと、どんどん上達してくるのが自分でもわかるようになってくる。編集作業はGUIで簡単にできるように工夫されていて、旧型intel Mac miniでも充分にリアルタイム動作する。クリップのつなぎにエフェクトをかけ、タイトルを入れ、曲の冒頭にタイトルを入れ、演奏者紹介のテロップを流し、最後にエンディングロールを入れてプレビューする。「ハイビジョンクラシック倶楽部」を録画したのではというような仕上がりで、まずまず満足。
 それで、サウンドトラックをCDの音に貼り替える前に一度HDムービーに落としておこうと思ったら、これが9時間ほどかかるという。最後の最後にすべてのつけを精算するということなのであろう。連休の間に終わらないのはもちろんのことであるが、その後DVDにマスタリングするのに一体どれだけかかるか、確認しておかねばなるまい。[Mac OS X]

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