Mac OS Xの魅力

 先の週末は、HP mini 2140に本来とは異なったOSを乗せる実験に心を奪われた。本実験では、従来の製品系列とは異なるクラスの機械(netbook)でOSを作動させてみる戦略で、モバイル環境での魅力を浮き彫りにする目的を達成できたようである。
 読者諸賢におかれても、どちらのOSも信頼でき、安定していて、仕事に使えることに異存はないであろう。ところが、大変不思議なことにmini 2140(あるいはMacBook ProAir…持ってないけど)を風呂に持ち込んで、プレインストールされているOS環境そのままで書類書きの続きをやろうとは夢にも考えないわけである。それがどうして雪豹のnetbookなら胸が躍るのであろうか。
 その心理分析は困難であり、昨晩雪豹netbookを使ってようやく糸口をつかんだのである。Atom N270(512KB L2キャッシュ、1.60 GHz)、メモリ1 GB、10インチの小さなスクリーンという制約の中で、何世代か前の1.83 GHz Core 2 Duo Mac miniよりは少々もたつくが、1分そこそこでブートし、キーボードやマウスの操作には取りこぼしが発生して実用的にはぎりぎり合格ラインに達しないかもしれない雪豹netbookは、たった1024×585の解像度にもかかわらず、それなりに使えるという印象が大変強く残った。それが、Windowsの場合には、某aio PシリーズのWindows Vistaなど筆者には到底無理で、少なくとも13インチ以上のスクリーンでなければ仕事にならないことを経験的に知っているのである。
 水がかかってだめになってもそれほど嘆かずにすむハードウェアであるというのが第1のポイントであろうが、雪豹(のウィンドウマネージャ)が、眼鏡を外した乱視老眼の目にも優しい視覚エフェクトを用意してくれているというGUI設計のチャームポイント(第2のポイント)に気がつくと、実は目がどんどん魅かれていくのがこちらであるとわかる。ネットブックの小さなスクリーンでも、高解像度スクリーンの小さなアイコンであっても、Dockのアイコンにカーソルを当てると大きく拡大されるアニメーションは、視認しやすく、またクリックもしやすい。今やMac OS XWindowsの違いというのは、こういう年寄りに対するちょっとした思いやりの軽重でしか測れないのではないだろうか。ただし、こういうGUIには、表示にタイムラグが生じないよう、相当の計算機資源をつぎ込まないと逆効果になりかねず、ネットブックのハードウェアはちょうど最低ラインぎりぎりに見える。
 ただし、このGUIは、Windowsでもウィンドウマネージャの工夫次第で何とかなるのに違いない。しかし、それが何とかできない筆者は1280x1024のスクリーンを2枚重ねにしているわけである。
 …と考察してきて、はからずもMac OS Xに再発見された筆者であるが、自宅でMac OS Xを使うために、Acer Aspire one D150ではなく、特価27インチディスプレイW2753V-PFの導入を決定した。もちろん、J:COMデジタルやLumix GH1をハイビジョン画質で視聴するための布石でもある。[Mac OS X]

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