よくわかる相対論

 昨日拝見した放送大学天文学の講義で、講師の大先生が「よくわかる相対性理論というような本を読んでみると、別に難しくない原理を無理やり日常生活の中の現象に例えようとして、読者を煙に巻くような次第になっている」と批判されていた。たしかに、大先生のご解説は本質に立ち返ったシンプルなもので筆者には大変よかったけれど、そのラインでお書きになった解説書はあまり売れなかった(らしい)。小難しくした方が有難がられるというのも困った話ではある。
 国立感染症研究所感染症情報センターの鳥インフルエンザのQ&Aを読んでいて、改めてその快刀乱麻ぶりが思い起こされた。疑問に対する回答が、実に的確に提示されている。これはパニック防止のために重要なポイントであることは言うまでもない。
 これまで1章ずつ進めてきた原稿も、実にこういうふうに、すっきりありたいものである。と思って、ふとこのQ&Aに対抗しうるレビューを書くなら、もっと根拠となる文献をきちんとリストアップし、より高い説得力を持つものに仕上げなければならないことに気がつく。筆者は、一体何の裏をかかなければならなかったかに、はたと気がつく。すなわち、筆者と未来の読者は、共通の敵をはっきり認識したことになる。
 そこで、そのページをプリントアウトするのではなくて、ブラウザのツールバーの段にある[Clip to Evernote]ボタンをクリックしてスクラップブックに収蔵してしまうのが、2009年のスタイルということである。[文献整理]

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